低PER・低PBRの罠。

投資スタンス

よく株初心者向けの解説として、PERは「15倍以下」、PBRは「1倍以下」などと、割安さの目処について説明があったりします。

しかしこれも変な話だと感じるのですが、「なぜ株価指標が低く留まってしまうのか」について、丁寧に解説がなされているものはなかなか見当たりません。


「株価指標が低い=儲けやすい」ではありません。

「誰が見ても分かるオイシイ状態が、目の前に転がっている」と考える方がどうかしています

DCF法からの学び(5)」で触れましたが、「安いには安いなりの理由がある」はずです。

「安かろう悪かろう」の類のものを、割安だと誤認させかねない解説は、誠実さに欠けると思います
(初心者にとっては、下手すれば誰かに利用されてしまうリスクもあります)


こういった低PER・低PBRの銘柄で儲けようとした場合、以下の3つの条件が必要だと考えます。

  1. 「安い」(低PER・低PBRの)理由を十分理解している。

  2. 「高く」なる(低PER・低PBRが是正される)、蓋然性の高いシナリオがある。

  3. しかも、それはまだ周知されていない。


その企業の持つリスクを認識すること、(時には狂気さえ感じるような)ボトムアップの調査などを通して独自の情報をつかむこと、それに基づいて低評価をひっくり返せるだけのシナリオを構築すること。

これらをいきなり初心者に求めるのは、とっても酷な気がします。

そして基礎が固まらない中で、わけもわからずにいわゆるバリュートラップにはまってしまい、上達の回り道をさせてしまうとも思います。


それよりは、誰が見てもピカピカの企業の、過去と比べてPERの低いタイミングを狙った投資(泉田良輔さんの本のような方法)を勧める方が、成功体験を得られやすく誠実であると思います。

ピカピカな企業がなぜそうなのか、最も良い企業とその背景を理解することから始めるべきではないでしょうか。

それによってしっかりとした判断軸ができ、応用も利くようになります。

そうでないと、自分で企業の良し悪しを吟味できず、他人の動向ばかりを気にするイナゴ投資家になってしまいかねません。

勉強の順番は大事ですね。
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