「コンテンツビジネスの主目的は、大元の基本ソフトウェアを売ることにある!」
これを頭に入れながら、年明け以降にプレスリリースのあった新サービスについて見ていきましょう。
新サービスの概要。
「RECIPE eBASE」&「惣菜 / 外食/レシピえびす」

・対象:小売店の惣菜部門、惣菜店・お弁当店、飲食店、外食チェーン、加工食品メーカー
・「食材えびす」(「商材えびす」の食品業界向け)導入が前提。
→ アレルゲン・栄養素情報を含んだレシピ生成。
・「食材えびす」利用料とは別に、クラウド利用料/ソフトウェア初期ライセンス費・L&S費が発生。
・販売目標:関連で3年累計1億円。
「e食カタログ」&「e食なび」

・e食カタログ対象:食品小売業(ECサイト向け)
e食なび対象 :一般消費者(健康志向・アレルギー疾患を持つ方)
・「食材えびす」導入が前提。
→ 「e食カタログ」を利用した、ECサイト上での栄養成分・アレルギー物質等の食品情報表示 及び「e食なび」からの送客。
・「e食カタログ」の追加料金は発生せず。
「e食なび」はオプションで小売業側に送客手数料が発生。
一般消費者には無料で開放。
・販売目標:無し。
「商材さがし」

・対象:小売業全般(有店舗)
・「商材えびす」導入が前提。
→ 新商品検索機能他の基本サービスに加え、店舗POSデータと組み合わせた統計オプションサービス、さらにデータ分析エンジンと組み合わせた分析オプションサービス・拡張分析オプションを提供。
・分析オプション・拡張分析オプションで追加料金発生。
・販売目標:関連で3年累計1億円。
新サービスがもたらすもの。
以上を見ていきますと、いずれも「商材えびす」の導入が前提となっています。
またサービスはクラウドが主体であり、一つ一つの単価もリーズナブルで、導入にあたり障壁を感じにくい料金体系となっています。
特に「e食カタログ」と実質一体で提供される「e食なび」に関しては、「安心して食べられる食材を消費者に提供したい」という想いが込められており、それが如実です。
社会貢献の側面が強く、トータルでマネタイズできればいいという発想から、一般消費者には無償で提供しています。
(「マネタイズは?」とガッカリされた方も、もしかしたらいらっしゃるかもしれません。)
このことからも、コンテンツビジネスの主目的は基本ソフトウェアを売ることにあるのは明らかです。
以下の図をご覧下さい。

従前と今後の導入プロセスを比較したものです。
従前は、主に無償版からのアップグレードに、各種オプションやクラウドサービスを組み合わせて総合提案する形で販売していました。
今後は導入の誘因として、栄養素・アレルギー物質表示や、マーチャンダイジング支援等のコンテンツビジネスも加わることになります。
「既に使っているeBASEを、高度化し有効活用したい」ではなく、例えば「マーチャンダイジングの精度を高めたい」というように、別目的からeBASEを導入するというルートができることになります。
つまり、eBASEを売るための強力な営業ツールとしてコンテンツビジネスを活用できるということです。
販売目標をどう見るか。
そして、2つの新サービスにおける、関連販売の「3年累計1億円」という販売目標。
これまで説明してきたことが頭になければ一見小さいように思えますが、それでは大きく判断を誤ることになりかねません。
この販売目標の対象範囲は、
- 新機能の純粋な新規売上累計
- 1起点の「商材えびす」新規採用先の純粋な追加月額料金累計
(「商材えびす」が既に入っている先は除外) - 2に付随する「商材えびす」接続用のeBASEオプション
- 3に対するライセンス&保守費累計
の合計となります。
上図において赤い点線で囲った部分ですね。
つまり、基本ソフトウェアの新規販売に関わる売上は、そこには含まれていない!
(続く)
いよいよ結論に近づいて参りました。


↑ ポチっとお願いします。
コメント