2022/1期2Qの補足説明資料が昨日リリースされました。
その内容に基づき、直近の取組について思うところを、二回に分けてまとめておきたいと思います。
実店舗と自社ECの二軸へ ~ ウィズコロナ時代の事業運営
販売形態別売上内訳から
今回初めてダブルエー単体の販売形態別売上内訳が記載されました。
ここで注目すべきは、EC販売は構成比としては少し下がりましたが、それでも2割を確保しており、また額としては伸びていることです。
そしてこの表を当社が出したということは、ECはもはや実店舗の臨時的な代替ではなく、経常的な販路になったという認識の表れだと思っています。
少し話はそれますが、単体の売上高が分かったところで連結の数字と差引すると、それ以外の部分(卑弥呼、香港、中国EC等)の状況もざっくりと類推できることになります。
2021/1期2Q累計の売上高連単差1,080百万円+連結前の卑弥呼前期1Q売上高353百万円=1,433百万円
2022/1期2Q累計の売上高連単差2,068百万円
これを比較すると、+44.3%の伸びということになりますね。
卑弥呼の数字の開示はありませんが、順調に推移していることと思われます。
公式アプリリニューアル
私はこれ、とても注目しています。
当社の課題として、実店舗会員と自社EC会員が統合されていないというものがありましたが、両方で使えるポイントサービスという誘因を作りながら、これが実現することとなりました。
ECサイトで見つけたものを実際に履いて判断したいから、実店舗に行く。
実店舗ではサイズは合っていてもお好みのカラーが無かったので、ECサイトで買う。
こういった形で、実店舗と自社ECサイトとを自由に行き来できるのが理想的ですよね。
その意味で、アプリ(及びONLINE STORE)のリニューアルによって、各商品の店舗在庫(カラー・サイズ別)を気軽に確認できるようになったのは大きいと思います。
アプリを起点に、実店舗か自社ECサイトかを選ぶイメージになりますね。
また購入履歴もガッチャンコして蓄積されるから、当社としては属性や嗜好に応じた適切なCRMを行うこともできます。
そしてそれを先行導入したタブレット型レジ(本決算の決算説明会資料に記載されている画像から、スマレジだと思われます)に反映させることで、よりレベルの高い接客につなげることもできます。
ゆくゆくは、このアプリからの「取り置き指示」もできるようになるのではないかと、想像しているところです。
それが実現すれば、実店舗に取りに行った際の「ついで買い」も期待できますよね。
卑弥呼 ECサイト リニューアル
卑弥呼のECサイトも、この7/28にリニューアルオープンしています。
明らかに速くなってユーザビリティも上がり、スムーズに買い物ができる環境が整いました。
グループ入りする前の卑弥呼においては、おそらく自社ECの優先度が相当低かったのだと思います(創業者による著書の印象からも)。
ダブルエーの場合は、
自社EC(倉庫)に思いっきり在庫を積む
→ 日々各店舗の売れ行きに応じ、細かく補充
→ そのために中国の生産工場との連携も密に
という、シームレスな構造が存在している印象ですが、卑弥呼の場合はそれが分断されていたのでしょう。
この度、EC連動型旗艦店を設けたことにも表れているように、卑弥呼の方も実店舗・自社ECサイトの連携を図る方向性がより明確になったように思われます。
この秋冬では昨対比、自社ECも大きく伸ばしてくるんじゃないでしょうか。
ウィズコロナ時代の事業運営
断続的な緊急事態宣言を経て、ネットで靴を買う行為はかなり一般的になってきたと思われます。
抵抗感のある方も徐々に減ってきたのではないでしょうか。
当社グループも、アフターコロナに期待するというよりは、今打てる手は打ちつつ、同時にウィズコロナの状況においても適切に対応できる体制を着々と整えてきたという印象が、この資料を読んでより強まってきました。
体のバランス(全体のオペレーション)が良いから、右足(実店舗)でも蹴れるし、左足(EC)でも蹴れる。
仮に今後実店舗の客足が前ほどには戻らない状況が続いたとしても、業界内で圧倒的に勝ち抜けるだけの準備は既にできているように思います。
(続く)
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