好決算の1Qとともに6/14に発表され、大きな衝撃を与えたダブルエーの中期経営計画(もちろん初)。
翌日にはストップ高となりましたね。
一週間経って出来高も落ち着いたところで、IR照会結果も踏まえ、これに対する私の見解をメモとして軽く残しておきます。
営業利益率15%超!
何と言っても、2026/1期の営業利益40億円、直近期からのCAGR50%ですよね。
これじゃまるでグロース企業ではないかと!(あ、東証グロース市場でしたね)
営業利益率は15%超にもなる計算です。
コロナ前の良い時でも10%弱でしたから、抜本的な収益力の改善を見込んでいるということです。
成長戦略
成長戦略としては、次の4つが打ち出されました。
- 店舗とオンラインストアのシナジー強化
- 高価格帯ブランド及び中高価格帯ブランドの強化
- アパレルブランドの強化
- 海外事業の強化
IR照会をしたところ、この4つ全ての戦略によりこの計画が成立するとのことでしたが、特に最優先としているのは、1の「店舗とオンラインストアのシナジー強化」とのことです。
・店舗をショールーム的位置づけにする
・1回履いてみた後は安心してネットで購入いただき、リピーター・固定客の獲得に繋げる(2回目以降はネットで良い)。
要するに、前回の記事で書いたように、他社との提携もうまく活用しながら、オンラインの割合をさらに高めていく(現状23%程度)ことによって「収益性」「効率性」を向上させるということですね。
オンラインへの集約度合いを高めることで、A店舗で欠品、B店舗で過剰というような、在庫の偏在がより少なくなり、在庫処分によるロスが減ることになります。
また、オンラインの場合は店舗経費もかかりませんので(この時代において、販売員確保に苦労することなく業容拡大できるのもポイント)、販売手段として(営業利益ベースで)利幅が大きいのはオンラインの方です。
三菱商事ロジスティクスとの取り組み等によって、物流キャパシティ向上に相応の目途が立ったのもあるかもしれません。
市場環境がようやく正常化したところで、2~4(今回は説明を割愛)と併せ、1をコロナ前と比較して大きく発展させることで、大幅に営業利益率を向上させるイメージが見えてきました。
なぜ中期経営計画を出したのか?
着目すべきは、「なぜ中期経営計画を出してきたか」ということです。
理由を直接聞いたわけではありませんが、わずか7ページの資料の中でわざわざ「サスティナブル経営への取組」を記載している点で、ピンと来ました。
中期的に、市場変更を狙っているのではないでしょうか?
今回、非常に重要な一歩を踏み出したのにも関わらず、機関投資家向け説明会が開催されておりません。
(一方、2Q決算発表後に開催される折には、より充実した情報がオープンになることでしょう)
確認したところでは、来月にも改めて(4月に出したばかりの)成長可能性資料を出す予定もあるそうです。
機関投資家が本格参入できる時価総額・流動性とすべく、まだまだ二の矢、三の矢を打ってくると私は予想します。
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