【7683】ダブルエー「アフターコロナ」のその先へ(4)~今期重点施策その3「海外」&「MISCH MASCH」

企業研究

今回は今期重点施策の4つめ「④海外の商品展開強化」と3/1に吸収合併したばかりの「MISCH MASCH」に関して、「決算補足説明資料」の内容を深掘りして参ります。

海外の商品展開強化

資料P.25では、香港での商品展開強化について書かれています。

ここ3年は日本⇔香港&中国の自由な往来ができず、新たな取り組みも難しかったため、海外展開については足踏み状態だったのですが、今期は商品展開を強化し、来期の売上拡大を狙うとのことです。


元々香港ではORiental TRafficの商品も日本より2割高く売れ、物流費・関税の面からも利益率は日本より高かったのですが、「跳べるパンプス」は日本同様好調で、「日本の約1.5倍のプロパー価格での販売に成功」とあります。

ということで、何らかの付加価値を訴求し、さらなる価格引き上げを図ることが予想されます
もしかしたら、NICALあたりの香港デビューもあるかもしれませんね。

売上・利益の増加をもたらす施策について何らかのリリースがあるでしょうから、楽しみに待ちたいと思います。

MISCH MASCH

重点施策とは別に、P.28ではホルダー達に大いなる波紋を呼んだ「MISCH MASCH」の吸収合併について書かれていますので、これまで調べてきたことについて私の見解も含めて触れておきます。

事業買収の背景について

なぜこの事業を買収するに至ったかについて、少し補足しておきます。

まず、ダブルエーとしてアパレルは以前より半ば試験的に手掛けておりましたが、コーディネイト提案をして欲しいとのお客さまからの実際の要望がある一方、「なぜ靴屋で服を買うのか?」という疑問の声もありました。

そこを突破するための「ブランド力の無さ」が壁になっていたと聞いています。

卑弥呼の再建を通して再生ノウハウに自信を深めたことに加えて、「ブランドの価値」を痛感したことが、この買収の背景にあると私は見ています。

今後の展望

さてこの再生がうまくいくかどうかですが、聞いている限り、少なくとも以下の4点から当社としてもポジティブに考えているようです。

  1. 店舗の立地が良い。
  2. オンライン販売の比率がまだ低く、テコ入れができる。
  3. 生産ノウハウが活かせる。
  4. 「吸収合併」の形のため、事業運営負担が軽い。


1⇒不採算店舗を吸収合併前に閉じてきており、好立地の店舗に絞って運営が可能

2⇒サイトと公式アプリのリニューアルがなされ、早くもオリトラ風に。

3⇒MISCH MASCHの服も中国製のものがほとんどで、工場もダブルエー側が巡回・管理している工場と地域的にほぼ重複しており、工場とより綿密なコミュニケーションを取ることでこれまでのノウハウが活かせる。

4⇒同一企業内で走らせることで、人事給与、会計、商品販売管理といったシステムは一本化。また間接部門の人員(経理・人事等)は承継対象に含まれていないこともあり、身軽な状態でスタート可能


特に4は大きく、本業のテコ入れができれば黒字化は早いと思われます。


実店舗を見ると、ディスプレイされている服の足元には、よく見慣れた靴が置かれていますし、POPもオリトラ風に変わっています。

また、現在、重衣料を投入できる秋冬物から企画を一緒になって進めているようです。

資料にある「今期後半で黒字化」の目途は、ある程度立っているものと見ています。

(続く)

次回でまとめとし、「アフターコロナのその先」をじっくり考察したいと思います。
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