エスプール株主総会2023(2)(★★★★☆)

株主総会・説明会

質疑応答の続きになります。

質疑応答(2)

【質問2】(質問1の方再び。1回1問なので)
非常に良く分かった。その方針で頑張って欲しい。
NHKラジオで働いている方の不満で、当社ではないのかもしれないが、作った野菜を売らないので働き甲斐がないといった話があった。
前に提案させていただいたこともあったが、その野菜を買ってぜひ株主優待として我々に配る形も考えて欲しい。



今日うちの農園でうちの社員が作った野菜を持ってきている。
買ってくれとは言わないが(会場笑)、お土産に持って帰って欲しい。

うちも従業員1,000人以上おり、障がい者雇用も40名くらいさせていただいているが、農園だけじゃなく色々な部署で働いてもらっている。
野菜を各部署に配っているが、福利厚生として社員も作る側も喜んでいるし、温かい交流があったり社内報で野菜が出来たというレポートを出したりしている。

皆さんが思っている以上に働き方は色々あるし、知的障がい者の方々も皆誇りを持ってやっている。
外に売るということになると、定款を変えたり面倒くさいこともあるのだろうが、社内のメンバーに配りそれをみんなが食べて、こんなものを作って欲しいといったようなコミュニケーションがあったりと、非常にうまくいっている。
我々は農園を貸しているだけのビジネスだが、中にはこども食堂に寄付したりだとかCSR・社会貢献活動に使っている会社もあったりして、「売れないから嫌だ」という声はあまり聞かない。

報道は割と批判的にすると喜ぶ人が多いのか、今色々とやられてしまっているが、関わっている方々にはこのビジネスモデルを喜んでいただいているので、私としては今のまま、さらにキャリアアップ等もプラスさせて労働環境も良くして続けていきたいと思っている。

【質問3】
営業利益について、ビジネスソリューション事業と人材ソリューション事業を単純合算すると、連結の数字と比較して差異が大きい。
調整されるものにどんなものがあるか。



(佐藤取締役)
15億弱ほど乖離があるが、主に管理部門の費用及びグループ全体のシステム費用が14億円強あり、これを控除して連結の営業利益となっている。

【質問4】
投資有価証券評価損が193百万円あり、これなかりせば増益。
この時期にこれを計上しなければならなかった事情、今後同じようなことが起こってしまう可能性について教えていただきたい。



(佐藤取締役)
内容としては、台湾を中心としたアジア向けの越境EC支援を行っている、アジアンブリッジ社に2億円ほど出資していた分。
当時は同じような事をしている会社が他になかなかなくて独占的な地位を占めていたこと、日本の企業がかなり台湾を中心としたアジアを有望な市場としていて見ていたこと、台湾は日本と違ってEC化率が高いということを考え、また当社は日本の国内でECロジスティクス支援をしており、相乗効果が見込めるのではないかということで出資した。

ところがコロナで台湾は特に内外の交流をかなり制限したため、その影響で同社は赤字に転落。
前期夏から秋にかけ当社も一緒になって改善できないかということも含めてやってきた。
結果、出資当時に見込んでいた同社の収益力が今となっては見込めないという判断に至り、評価損を計上することとした。
確かにこれがなければ増益になった可能性が高いのは事実。
同社は潰れてしまったのかというとそんな事はなく、大規模なリストラの結果、単月では黒字を計上するところまで来たが、この後拡大できるかという事について透明性は高くなく、減損となった。

今後も減損の可能性がいっぱいあるのかという事についてだが、事業拡大するにあたっては社外とも有望な所とは提携や資本注入などで、緩いグループを作っていくのは今後も行っていくつもり。
その場合には減損のリスクは完全には排除できないが、なるべくこういう事が無いように管理等徹底していく。

【質問5】
共同通信の報道、国会でも取り上げられていてモヤモヤしている中、株価下落で買い増ししたいけれど買えない。
株主にその辺のいきさつとか話していただければもっと応援できる。
空売りも入って、長期で持っている株主には辛い状況。
マスコミと政治家は信用していないので、社長さんからよろしくお願いしたい。



先ほどの話(【質問1】)がほぼ全部だが、あの報道を見て憤りを感じたのは私も同じ。
ただここで反応して何か騒ぎ立ててマスコミと戦うよりも、逆に業界の不正な会社を正すようにしっかりやった方が、長い目で見たらいいのではないかと思っている。

ご存知の方がいるかどうか分からないが、2009-2010年に債務超過になった時、時価総額が4億円を切るような悲惨な状態だったが、自分たちがやっていることが正しいと信じて業務を拡大し、これまで成長してきているが、これからも成長させる自信はある。
収益力とかだけで株価が付くとは思っていないが、これからも正しいことをやっていけば、しっかり株価も付いてくると思うし、何より利益をしっかり出していくことで長い目で見れば成長できる会社だと思っている。
今この時期どうにかしてくれということ、私も大株主なので頑張るが、そういった一時的なものではなくしっかりとした対応をしていきたい。
否定的な人達もいるとは思うが、皆さんの力なくしては我々も進めないので色々と応援して欲しい。

【質問6】
私は特例子会社の社長をやっていた。
事業を理解した上で御社の株を買ったが、スキームには何の問題もないと思っている。
例えば特別支援学校や障がい者支援施設からの評判はどうなのか、そこから挙がった声を集約してもっとアピールしたらどうなのか?
障がいをお持ちの方のご家族は凄く助かっていると思う。

ロビー活動という言葉もあったが、厚労省は御社に対して指導したのか、あるいは雇用している大企業に指導があったのか、そういった部分を開示していただきたい。

→ 厚労省とのやりとりについては私も知りたかったですし、良い質問です。


事業モデルについては事業方針説明会でも説明するが、屋外型と屋内型とがあり、スキームは一緒。
屋外型については、ビニールハウスの建物を建て、貸農園事業としてそこを区分けし、障がい者を雇用したい大企業がそこを借りる。設備として栽培装置に関して先方に買ってもらう。我々はそこまで。
後は先方から社員が来られて知的障がい者や精神障がい者をお雇いになり、そこで野菜を作っていただく。
我々は給食を頼むだとか、送迎だとか、洗い場・出荷場の管理はやるが、指揮命令については先方の社員が責任者としてやっている形なので、仰る通り何の問題もない。
ただ責任者を代行されるような会社が散見されると聞いており、これは流石に不正なんじゃないかという意見もあり、その辺が問題になっていると思っている。

厚労省の方とは以前からずっと接触していて時々来られるが、何も言われることはない。
ただ法の趣旨からすると社員と一緒に働くべきだというあるべき論もあるが、特例子会社だとか支援学校だとか、現実問題としてお友達もそこで多かったりするので、我々の農園で働く人たちも元々知り合いであるケースが多く、楽しくやっていただいていると思う。

野菜は我々はほぼノータッチで、その会社がどこかに売ろうが、社内に配ろうが、どこかに寄付しようが、我々のものではない。
買い取ってくれという話も以前はあったが、野菜を売るルートが我々には無いので、先方に委ねている。
今回お配りする野菜は、我々の会社も農園で雇っておりそこで収穫してもらったもので、美味しいと思うので後で持って帰っていただければ。

言いたいことはいっぱいあるが、今は非常にセンシティブな状態。
余計なことは言わずにしっかり味方を付けて、皆さんの応援の声を元にしっかりと世間に訴えられるようにしたい。
同じような会社が不正じゃない形でやっていただければ特に問題は無いと思うが、これを機に業界のトップリーダーとして活動して参りたい

→ 危機の「機」は機会の「機」でもあります。会社をより強くするチャンスと捉え、頑張っていただきたいですね!

【質問7】
例の報道の後ネットで検索していたら、埼玉のほうで共産党のページで障がい者団体と話をしていて、エスプールプラスさんを名指しで「この業務形態だと職場の環境改善が望めないのではないか」という意見が載っていた。
障がい者団体とのコミュニケーションはどういう風になっているのか?



色々な団体があるが良好にコミュニケーションを取っていて、大半の所からは非常に応援してもらっている。
私は埼玉県の共産党の議員の方が仰っていることは存じ上げないが、様々な意見があるのは当然で、そこに関して意見を言われないようにするという事よりも、我々としてはきっちりとした形で対応させていただき、全体の中でしっかりと応援者と作っていくことが大事だと思っている。

うちの施設で働いていただいている障がい者は3,000人を超えていて、これだけの方が給料をもらいながら働けるスキームは世の中に(他には)無い。
結果として作業所で給料をあまりもらえなかった方が自立して働けている。
私も不安になって最初の頃はずいぶん障がい者の方に会いにも行ったが、総じて言えることは非常に感謝されているということ。
自分の給料で旅行に行ったとか、欲しいものがやっと買うことができたとか、一番印象に残ったものとして「私、納税します」「納税できました」みたいな話をうかがったり、お金をもらって働いていること、野菜を作って食べてもらえることを喜んでいるのを見て、自信を持って進めていこうと思った。

違法なところがあったのだとしたら我々も反省しなければならないが、そういう面でいけば何一つ違法なもの、コンプライアンスで問題になるものは無く、中には批判的な事を言う人がいるかもしれないが、それには我々も真摯に対応していきたいと思っているので、ご安心いただき応援をお願いしたい。

→ これだけのスケールをカバーできる代替策が無いという現実はありますよね。

(続く)

今回は状況が状況なので丁寧に書いており作成に時間がかかっていますが、次回で終えたいと思います。
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コメント

  1. 伏見の光 より:

    浦上さんがだーっとしゃべっている様子が目に浮かびますね。

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