ユナイトアンドグロウ株主総会2023(2)(★★★★★)

株主総会・説明会

質疑応答の続きです。

質疑応答(2)

【質問3】
シェアード社員のスキルレベル構成比(決算説明資料P.36)について教えていただきたい。
2022年12月末でL1~L3で80%、L4で15%弱、L5・L6で5%強といったところだが、このL5・L6は中長期的にどれくらいまで引き上げたいのか、具体的なお考えがあれば。


(須田社長)
せっかくの機会なので、人材開発に関しては高井(取締役 人材開発本部長)の方から。

(高井取締役)
今現在はL5・L6は少ない認識。
新卒が毎年L1として入ってきて、中途のスキルレベルはさまざま。
「UGアカデミー」により、L1から上がるスピードは加速してきた。
レベルの高い方は全体に占める割合としては少なくてもいいが、2桁パーセントくらいにはなってくれればいいと、L3・L4からスピーディに上がってくれればいいと考える。
その具体的な数字は設定していないが、どうしたら上げられるかは考えている。

(須田社長)
なかなか目標を設定してもその通りにはいかない。
ただ、入口については増やさなくてはという使命感はある
簡単なものでも喜んでいただける仕事に新人を派遣することはできるし、この道20~30年のベテランまで用意できる。
L5の単価は1時間3~4万円となり、中堅中小としては重たい負担。
L1・L2ならば5~8千円で済む。
現場の社員の方々とうまく組み合わせられればと考えている。
先方がベテランであれば、当社から派遣する人間はそこまででなくても良いケースはある。

一方で、ハイレベルな人材の採用にもトライはしていきたい。

【質問4】
コロナ禍を受けて退職もあったと思うが、難しい業務をされているだけに、直接コミュニケーションを取れない辛さがあったのではないか。
支え合うような仲間とのコミュニケーションは大事で、直に社員同士がつながる仕掛けは素晴らしいと思うが、2点伺いたい。
1.コロナを通じて精神的なサポートができるような取り組みはあったか?
2.コーポレートITに関する適性のある人材は、どのような人材か?それを活かした採用活動を行っているのか?

1⇒
(須田社長)
支え合う仕組みは重要。
社員はいわば独立した状態で職場に向かうため、先方の期待値は高くプレッシャーを受ける
自分なりの専門性を絵に描けないと、あれもこれもやって欲しいというプレッシャーに負けて退職してしまう。

コロナで辛かったのはリモート。
どうしてもコミュニケーションが甘くなってしまい、悩みをキャッチしにくい。
若手では体調を壊す者もあるなど、精神的に強い状態をキープできない事案が目についた。

それまではアナログ、フェイストゥフェイスで解決してきた。
リモートも定着したが、人対人で悩み事は解決していくこととし、旧来のやり方に戻していく。
7~8人でメンバーを作る、ボンディングという取り組みを行っている。
これはメンバー同士何でも話せる関係性で、業務時間中の活動でありながら上司にはその内容を言わないルールとしており、社員の90%が属するとても良いコミュニティだ。

また最近は、3~4人で組み、それぞれの人生のストーリーについてじっくり聞かせてもらうようなこともやっている。
夢、志向性、力を入れて取り組んでいることを語り合ってもらい、濃密な人間関係を作る
プレッシャーは成果を出すには必要なものではあるが、それを和らげることができ、お互いを支え合うことが可能になる。
新規事業についても、議論を通して深掘りしていくことで、大変盛り上がる。
スタッフ同士をくっつけて活性化させていきたい。

2⇒
(須田社長)
適性については、基本的にネアカであること
物静か、技術者然としていては、結果を出しにくい。
にこやかで前向きな雰囲気を持ち、平易な日本語で話せる能力の高い人材、困っている人を見ると声をかけてしまうような人材が向いている。
受動的な仕事ではあるが前向きといった感じで。
自律的で、プレッシャーにも強い人材が、足りていないロジカルな部分を身に付けると、素晴らしいコーポレート人材になる。

(高井取締役)
採用の現状において、三つの面で適性を見ている。
一つ目は、成長企業を強くし助けたいという意識があるかどうか、まず確認する。
二つ目は、コーポレートITは時代とともに役割も変わるが、自分も成長したいという意欲があるかどうか
三つ目は、ユナイトアンドグロウを自ら変えていく意識があるかどうか

ワクワクする人が向いていて、自分中心はダメ、コミュニケーションがしっかり取れる人物かを見ている。
社内のいろんな人と会っていただきながら、その辺りの適性を見ている。


(ここで会場での質疑は最後にさせていただきたいとの須田社長からのご発言あり)

【質問5】
1.須田社長の能力とリーダーシップでこれまで引っ張ってきたと思う。今後、須田社長に代わる人材についてどうお考えか?
2.人間力を高めることに注力していると感じる。新規事業として、IT以外は考えているか?

1⇒
後継者については大きな課題だが、強いリーダーシップで率いてきたのではなく、集まった人間でひたすら話し合っているうちにこういう形になった
メンバーの主体性によるものであり、私に万一の事があっても何も変わらずに成長するのではないか

経営陣のゆっくりした入れ替わりと中間層の育成を進めていきたい。
そのためにも、新規事業への取り組みやM&Aへのトライとった、育成できる環境を整えていくよう議論中
実際に出てくれば開示をさせていただくので、ご期待いただきたい。

2⇒
「人間力を高めることを外販する」、という趣旨と受け止めた。
これは1つあると思う。
営業をしていないのに、新規開拓ができる、案件を広げて継続的なプロジェクトに仕立て上げる、こういったことができる人間は、人間力が高いと思う。
人と組織を強くするというミッションを他の企業でも遂行できるようにするといったことは、アイデアとしていただいたので、考えてみたい。

(インターネット受付の質問)

【質問6】
それぞれの議決権の内容を知らせていただきたい。


意味をはかりかねるところがあり、賛成票の割合なのか、決議事項の詳細なのか迷うが、後者だとしてお話をさせていただく。

今回、議案の詳細については紙の削減の観点から割愛し、インターネット上での開示とした。
おそらく、ペラペラの紙が入っているだけの総会の招集通知に慣れていらっしゃらないのだと思う。
ご請求いただければ、従来通り書面でも届くし、インターネット上で入手も可能。
ご確認いただければと思う。


以上で質疑を終了。
決議を経て、11:16閉会となりました。

その後、全役員の紹介がありました。

所感

総会運営自体に過不足感なく、質疑も数は決して多くはなかったですが、一つ一つが濃厚に感じられました。

人と組織の理想的な関係、プロフェッショナルとしての個とチームワークの両立といったことが、よく練り上げられた企業だと感じました。

このユニークな組織の在り方は、注目に値しますね。

株主総会自体もどこか爽やかで、大変良い印象が残りました。
評価は★★★★★とさせていただきます。

(終わり)

Twitterからして社員の方々も見て下さっているようで、いつも以上に緊張致しました。
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コメント

  1. なりさん より:

    質疑応答に関して、全員の手が上がらなくなるまでやる感じではなく、時間考えての切り上げという感じでしたか?
    会社によっては「せっかくの機会ですので、本当に質問ないですか?」と質問を促すサービス精神旺盛なところもあり様々だなぁと感じてます。

    • 6_suke より:

      出席者も少なく、初めからたくさん手が挙がる状況でもなかったので、ごく自然な感じでした。

  2. むう より:

    「人と組織の理想的な関係、プロフェッショナルとしての個とチームワークの両立」は、
    これからの成長企業の重要なテーマだと私も思います。
    若い人材にいかに働いてもらうか、成長の場とできるか、
    たくさんのヒントをもっていそうな企業だと感じました。
    また、深い洞察の企業ストーリーを楽しみに待っています!

    • 6_suke より:

      ありがとうございます。

      こういった企業により多く人が集まり、成長していって欲しいなぁと思います。

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