3年連続の参加となります。
私はバイク乗りではないのですが、ユーザー兼株主の方から自分では思いつかないような貴重な意見が聞けるのが、こちらの株主総会に参加する魅力の一つです。
今回は生産能力の拡充についてのお話が大きな論点だったと思います。
株主総会
76席に対し、参加者は約40名。
少し減りましたかね。
議長は石田社長。
議長席にアクリル板が設置されていたのは前回と同じでしたが、「声の通りが悪いので」ということで今回はマスクを外してお話されていました。
株主総会終了後、(従来通り)業績見通しについての説明会がある旨、案内がありました。
事業報告
事業報告は、決算説明会資料の「2022年9月期決算実績」及び「成長戦略」の一部をベースとしたスライドをもとに、石田社長が説明する形でした。
この資料を補足する発言としては、以下のものがありました。
・中国の代理店2社は家族経営に毛が生えた程度のもので、納期1年超となるようなものは待てないということで、発注の手控えがあった。
・前期は特筆すべき新モデルは無かった。
・ネオクラシック(1980年代のヘルメットを想像させるが、内装や機能は最新のもの)のカテゴリーはかつてはゼロであったが、現状14.9%に伸び、生産増を支えている。
・ESG経営としては、調査や議論を繰り返すのではなく、できる小さなことからすぐ実行に移すことに努めている(電車通勤、EV用充電設備導入等)。
・コーポレートガバナンスについては、ガバナンス要求項目83原則のうち80原則は遵守。Comply or Explainに関して、Explainをできるだけ減らす努力をしている(素晴らしい)。
当社の株主総会で特徴的なのは、前回の株主総会で発表した定性課題に対して進捗を発表することです。
(これが参加する大きな意味でもあります)
未達項目は以下の3点です。
- 高付加価値化、HUDヘルメットの上市(未)
- SHOEI ASIA CO., LTD.の本格稼働(未)
- 中国現法の本格稼働(未)
決議事項
- 剰余金処分の件
- 定款一部変更の件
- 取締役4名選任の件
(ここまでで29分)
質疑応答
(理解促進のため、構成・内容には若干手を加えています)
質疑応答は基本的には石田社長がまず受け、その後内容に応じて管掌の方にバトンタッチする形で対応されていました。
67期(今期)に関する質問については、説明会の方でして頂いて構わないとの案内がありました。
そのため、株主総会の方での質問は少なめになっています。
【質問1】
毎年の増配に感謝する。
気になっているのはフィッティングを含む各種イベント情報の案内が止まっていること。
生産が順調なあまり、宣伝・広告といったところにひずみが出ていないか心配。
(石田社長に名前も覚えられている常連株主さんの質問です)
→
申し訳ない。
フィッティングのイベントについては、一緒にやっている人がコロナが理由で消極的だが、我々としてはフィッティングを通して購入いただける方を10割にする目標は不変。
イベント回数も増やさなくてはいけない。
今後は機会を増やす努力をする。
(「人気ユーチューバーとのコラボ動画では社長の意気込みは伝わったのに、なんでもっとそれを宣伝しないのか?」との追加の問いに対し)
弊社は広告費削減の予定は無いので、意識は高く持っていたつもり。
今後の参考にさせていただく。
(最後に質問者より「あまり宣伝すると生産がひっ迫してしまうのかもしれないが、小遣いが増えるようによろしくお願いします」との発言)
【質問2】
前期販売実績は76.7万個とあるが、生産能力80万個上限でコントロールされた結果によるものなのかお伺いしたい。
また茨城工場の隣地を購入され、80万個からもっと増えると思うが、Maxどれくらい?
また、人の採用の状況と、職人さんを育成する期間にどれくらいかかるかも教えていただきたい。
→
生産能力は今日現在で目いっぱい。
工場は年間で25日(約半分)の土曜出勤となっており、これ以上週末に働いていただくのは難しい。
67期(今期)については、生産能力としては83万個を予定しているが、これも限界。
理由としては、まず土地・建物が無い。
隙間という隙間には、生産設備や倉庫を敷き詰めている。
そして、人の採用が徐々に難しくなってきたというのもある。
特に茨城工場については、採用枠に対して同じくらいの応募しかなくなってきており、期待できる人材の獲得がしにくくなっている。
研修は、人手でないとできない、グラフィックの転写工程について行っている。
この工程の比率が増えている。
1人1日20個しか対応できず、生産数が増えればその分人も要ることになるので、人をリニアで採用していかないといけない。
とにかく土地・建物が必要。
諦めずになんとかやっていこうとしている。
茨城工場のほぼ倍の広さの隣地を契約し、造成工事中。
ボトルネックが解消されるが、そこで何をするかは議論中。
教育については、半年かけるとそこそこ1人前になる。
→ 現状のボトルネックについて正直に語っていただけるのはいいですね。茨城工場のある稲敷市といえば、近年は物流関係に人を取られている面も大きいかと思います。そういえば、ダブルエーの物流センターもかなりのご近所でした。
【質問3】
会場のスライドにある、営業利益増減要因についてお伺いしたい。
生産性向上で+6.8億円とあるが、アナリスト向け決算説明会では+4.8億円だったかと思う。
その差異についてと、具体的にどのような活動をされたのかについて教えて欲しい。
→
(山口取締役ー経営管理部長)
生産性向上+6.8億円にコスト増加分▲2.0億円を足すと、+4.8億円になる。
決算説明会では一体で表示していたが、今回外出しした形。
(石田社長)
生産性向上の活動について一言で言うと、同じ人数でたくさん作れるようになったということ。
それを数字に表すと、こういう形になる。
株主総会での質疑応答は以上で終了。
議案決議の後、選任された取締役及び執行役員からの簡単な挨拶がありました。
(ここまでで49分)
(続く)
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