デイトナ株主総会2022(2)(★★★☆☆)~22年3月 デイトナ・日本セラミック総会旅行記その4

株主総会・説明会

質疑応答の続きです。

質疑応答(2)

【質問2】

2019年度からの中期経営計画「変革と成長 2021」より経営理念・企業ミッション・経営ビジョンが公表されているが、その中で「ユーザーの立場で発想」という部分が強調されている。社長とモデルの動画を見てもそうだが、ユーザー目線を強く感じ、企画開発でやっていくんだという心意気が好業績につながっていると感じる。どういった経緯でまとめられたのか?



リーマンショックのあった2008年から2010年にかけて、売上高は45億円から31億円に落ちた。
当時の商品は奢侈対応だったと思う。
車輛の販売台数が減ってガタガタになった。

そこで道の駅に毎週見に行き、どういった商品にすれば売れるかを考えるために観察した
2012年にスマホマウントの発売に至り、そこから売上が戻ってきた。

経営理念は1980年代からあるもの。
商品開発はグループ会社に任せていたが、当社からもう少し明確に出すべきと考え、ユーザーの立場でやっていくことを強調し、ビジョン・施策に反映させたというのが経緯。


【質問3】(質問1と同じ方です)

1.50周年記念として、社員の方には何らかの対応をしたのか?
2.これから新しいもので売上を作っていくために、新たなビジョンを提示してもいいのでは?


1⇒
(杉村取締役)
社員にはまだ示していないが、準備しているものはある。

(織田社長)
持株会があるので、そこで盛り込みたいと考えている。

2⇒
改めて考えたいと思う。
二輪事業部で新規の事業も見ているが、下期からは既存の二輪事業と新規事業とで分けようとしている。
道交法の改正により、20km/h以下の特定小型原動機付自転車(電動キックボード)は、2024年夏を目処に16歳以上が免許不要で乗れるようになる見通し。
E-BIKE・電動アシスト自転車の管轄は現状E-MOBILITYグループに変更しているが、そちらにも着目している。
新事業の体制作りを含めて考えていきたい。


【質問4】

中期経営ビジョンの中で「二輪アフターパーツ販売を除く事業領域」において2024年に18%以上の売上シェアを目指すとしている。この事業領域の2021年の実績(売上シェア)を教えていただきたい。

(私からの質問です)



(阿部取締役)
計算するので、少しお時間を。

(織田社長)
招集通知P.5の商品区分別からすれば、「バイク用ガレージ」「リユース」「電動アシスト自転車本体」「太陽光売電収入」、それからアウトドアの60百万円ということになる。

(阿部取締役)
21年度は約9%という実績。

→ここの数字は普段は管理されていないようです。すんなりと出てくるものかと思っていましたが。「二輪アフターパーツ販売を除く事業領域」を2024年にかけて倍増させるということで、アウトドアへの期待はかなり大きそうです。


【質問5】

特にヨーロッパからのもの等、部材不足になっていないか?



(阿部取締役)
一番は半導体。
金属は入手が困難なものもあり。
先行発注し、入手の目処をつけるようにしている。

(織田社長)
電子部品、インターコムについては、納期遅延しないように2年先まで先行発注している。
コストアップも予測されたので、3回に分けて商品の価格改定を予定している。
対象は1,600アイテム程。
とにかく納期の前倒し発注に努め、今期11~12月上旬までの発注をした。
分納の形だが、万一はけないということがあれば、残りの期間でメーカーと調整していく。


【質問6】

目下、商品供給の話題が上がっている。日本M&Aセンターの成功事例としてダートフリークの事例も上がっていたが、中国の製造企業のチャネルができて良かったとの話も伺った。M&Aについて製造・販売・周辺領域への展開等、何か方向性を考えているのであれば、差支えない範囲で教えて欲しい。
なお、個人的には自己株式はファブレスとしての良さを活かすためにも製造には使わず、人材(ISOP等)へ充てて欲しい。



商品の供給は若干の遅延は出ているが、大きな影響というほどではない。
ファブレスによる身軽さが我々の特長で、工場は持たず、新しいジャンルのできる協力会社を探していくのがスタイル

M&Aについては、二輪関係の水平的な広がりを引き続き模索していくのと、人口減少・出生率低下があっても趣味の領域はより欠かせないものになっていくと考えているので、将来点が線につながるようなビジネスについても模索していきたい。


【質問7】(再び、質問1と同じ方です)

連結財務諸表を招集通知に前回まで記載してこなかった条文根拠を教えていただきたい。今分からなければ後日でも結構なので。



(杉村取締役)
申し訳ないが、根拠となるものは手元にはない。
IRから後日回答させていただく。



決議を経て、1時間30分弱(質疑だけで1時間程)で総会終了となりました。

所感

報告事項はコンパクトにまとまっていました。

質疑応答の方は最初どうなることかと思いましたが、あくまでユーザー目線に徹し、時代のニーズに即した企画開発を行い、事業領域を広げていくような企業文化を感じ取れる内容で、M&Aも含めてこれからも十分期待できそうな印象を持ちました。
現場のオペレーションもしっかりしていそうです。

一方で、上場企業としての守りの部分には、若干物足りなさを感じる場面もありました。
織田社長のお話ぶりは、バランス感があっていいのですが。
現況説明会が開催されなかった点も踏まえ、評価は★★★☆☆とします。

ブームに寄りかからず、次の手を打ち続けることのできる企業ですね。
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