今回が初参加となります。
いずれ成長に限界が来る、ブームが収束するといった疑念のためか、万年割安状態が続いておりますが、何かそれを覆すようなヒントを得られないものかと思い、第50期定時株主総会という節目ではるばる浜松まで足を運んだ次第です。
なお、現況説明会がコロナ禍を受けて今年も中止となってしまったのは残念でした。
株主総会
開催前に50周年記念動画「DAYTONA KEEP GOING」が流されていたのは良かったです。
用意されている58席に対し、出席者は8名(ファンは多そうなのに、少ないな…)。
議長は織田社長。
監査報告の鈴木監査役の声がバカデカかったのは面白かったです。
報告事項においては、映像とナレーションで対処すべき課題と中期経営計画の進捗、そして2022.4.1に創業50周年を迎えるに際しての記念配当の件と、次の50年も持続可能な企業を作っていく意気込みについて語られていました。
まずまず簡潔にまとめられていた印象です。
決議事項は以下の6つです。
- 剰余金の処分の件
- 定款一部変更の件
- 取締役7名選任の件
- 監査役3名選任の件
- 補欠監査役1名選任の件
- 取締役(社外取締役を除く)に対する譲渡制限付株式の付与のための報酬決定の件
質疑応答(1)
(理解促進のため、構成・内容には若干手を加えています)
基本的には織田社長が回答しておりましたが、内容に応じて管理部長の杉村取締役、二輪事業部長の阿部取締役も回答しておりました。
【質問1】
1.素晴らしい業績を出された一方で、経営には甘さを感じる。期初予想からは売上で25%、利益で70%上振れ、相当外れている。精度の無い出し方だったら、出さない方がいい。確度の高い期初予想をお願いしたい。配当で4回、業績で2回も修正するなんて、私が担当だったら恥ずかしい。真摯に数字を作っていただきたい。
2.配当に関して「個別」に対する配当性向をうたっていること、全体の35%を占める自己株式を含めていることに偽善を感じる。配当性向25%とうたっているが、自己株式を除いて計算すると19%にしかならない。どの企業も配当性向は「連結」で出している。この方針を決定した取締役がいたら、個別に意見を伺いたい。
1⇒
(織田社長)
計画に対してずれてしまい、申し訳ない。
バイクブームにより既存品の伸びがここまでになるとは、予想していなかった。
既存品についてはデータを取っていて、通常からして▲3~5%/年と落ちていく想定をしていた。
実際には110%以上と伸長した。
精度を高める努力をして参りたい。
2⇒
(杉村取締役)
数値面は私が計算した。
25%は一つのロジックとして発表したが、上場企業平均は当社より高いのは承知している。
当社においては、まだまだ成長段階であり、詳細は申し上げられないがM&A等投資を検討している。
また、子会社2社は配当に資する状態ではない。
1社は債務超過でもあった。
ダートフリークはデイトナ同様好調で自己資本も充実していて、配当で回収する形を取っているが、ダートフリーク取得にかかる借入の返済(1億円/年、今年9月に終わる)が続いていた経緯がある。
今現在では単体決算基準だが、増配してきていることでご理解いただきたい。
(「なぜ自己株式もカウントしているのか?」との問いがあり)
会社買占めに対抗するために一時期持っていただいたことがあり、それを買い取った経緯。
今後M&A等で活用し、市場に出していきたい。
(「説明になっていない。自己株式が35%もあるのだから、それも加味して配当性向を決めていただきたい。そもそもこちらで計算しないと正確な配当性向が出てこないのはおかしい。こんなことをやっているようでは、まだまだ上場企業としての体をなしていないと言わざるを得ない。社内で議論はきちんとなされているのか?」との問いがあり)
私が計算して取締役会にかけている。
議論の場で自己株式のある場合、ない場合それぞれを提示している。
(この後、両者の話がかみ合わないままやりとりがしばらく続いたのですが、最後は織田社長が場を収めました。)
(織田社長)
ご指摘とアドバイスに感謝する。
IRで配当方針に関して何らかの形で示したい。
今期でダートフリーク関連の負債がなくなるので、「連結」で配当をする予定にしている。
→ この株主さんはとても熱心な方のようで、昨年も提案をされていたようです。会社を思うがゆえの質問ですね。仰ることはごもっともだと思います。
(続く)
好業績の企業としては、予想外に波乱の幕開けとなりました。↑ ポチっとお願いします。
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