一連の旅行記の中で順番は前後しますが、忘れないうちにということで、3/25の日本セラミックの株主総会の記事です。
今回が初参加になります。
車載安全向けセンサ、EV・PHVに使われる電流センサの引き合いは、今後増加の一方であろうという観点で注目しておりました。
鳥取発のグローバル企業というのもユニークで一度株主総会に参加してみたいと思ったのもあり、購入した経緯があります。
株主総会
用意されている54席に対し、出席者は9名(デイトナの時と似たような状況ですね)。
コロナ対応として、会社説明会を中止させていただく旨の事前案内がありました(残念です)。
議長は谷口社長。
報告事項は、IR担当の女性の方がスライドに対して手元の資料から説明を読み上げていくという珍しいスタイルで、「対処すべき課題」と特別配当実施の件が中心でした。
決議事項は以下の3つです。
- 定款一部変更の件
- 取締役(監査等委員である取締役を除く。)3名選任の件
- 監査等委員である取締役4名選任の件
ここまで12分と、大変コンパクトです。
質疑応答
(理解促進のため、構成・内容には若干手を加えています)
全て谷口社長が対応されていました。
【質問1】
連結子会社・昆山日セラ電子器材有限公司(KNE)の立ち退きの話が出、これは今期の大きな問題になりうると考えている。
これまでの経緯と、今後の方針について教えていただきたい。
⇒
20年前、中国の田んぼの中に、色々な方々の尽力によってできた工場。
工場が先にでき、その周りに町ができてきた。
工業用地として進出したが、リゾート地として政府による開発が進められようとしている。
我々独資の工場でフェライトの生産・販売をしていたが、昨今は中国メーカーがたくさん作るようになった。
コスト面で厳しくなっている。
やめたくない気持ちはあったが、逆らえるものではないし、新しい場所で始めるにも資本コストに合わない。
収用に応じる方が企業価値が上がると判断した。
生産はこれまでも外部の力を借りながらやってきた。
もう一社関連会社があるので、そちらに任せる。
販売に関する影響は出てこないと思う。
【質問2】
経営指標として株主資本利益率(ROE)8%以上の達成を目指すとしているが、現行の中期経営計画を見る限り、この営業利益の伸びでは計画中の達成は難しいように感じる。
どのような手立てを考えているか?
(私からの質問です)
⇒
営業利益を上げていくのは工程の改善が中心になるが、やはりそれだけではROE8%以上は難しい。
資本政策的なことをやっていかなければ達成しないと考えている。
将来の見通しを踏まえながらということになるが、その一環として自己株式の取得を今年もやっている。
→ 自己株式取得により自己資本の増加を抑制しつつ、営業利益を地道に増やしていくことで達成する方針のようです。
決議を経て、22分で全て終了となりました。
所感
あっさり風味の総会でした。
シェアは高く堅実に高収益を上げることのできる企業とは思うのですが、有望分野に事業の軸足を置いているにも関わらず、企業として力強く成長していくイメージまでは持てず、ちょっと肩透かしを食らった感があります。
会社説明会があればまた違ったのかもしれませんが、谷口社長の印象もやや薄かったです。
評価は★★☆☆☆(★一つ寄りの)とします。
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