パフォーマンスは「分かりません」。

投資スタンス

投資ブログとなると、月次なり週次なりの年初来のパフォーマンスの開示が付き物だと思うのですが、私は旧ブログ時代からそれを行っていません。

そもそも普段から計算していないので、聞かれても「だいたいこれくらいかなあ」という感覚でしか答えることができないのです。

それには、以下の2つの理由があります。

パフォーマンスを計算しない理由

1.近視眼的な投資行動を取らないようにする。

結果が数字で出てくると、どうしてもそれを良くしたいという誘惑に駆られるのが人情。

私は投資はもちろん好きですけど、それだけにかかりきりにはなりたくないとの理由から、回転で勝負するスタイルから距離を置いています。

そんな中で、期間を区切ってパフォーマンスを管理することが、投資行動に悪影響を及ぼすことを恐れています。
自分の持ち味である「握力」は大事にしたいです。

2.他人と比較できなくする。

私は株式投資に関しては、「10年で2倍(年率+7.2%)になれば良し」としています。

株式の期待リターンってだいたいそんなものでしょうし、自分の取り組み方ではその水準をコンスタントに上回り続けることができるとは思っていません。

一方、SNSを眺めていると、生存バイアスもあってハイパフォーマーがどうしても目に付きますよね。

でも、そもそも個人投資家の各人の前提条件(資産規模、職業、家族構成 etc.)と投資手法(投資対象、期間、レバ有無 etc.)は千差万別であり、違うものを並べて比較する意味はありません。

私の敬愛する楠木建教授は、嫉妬の原因は「比較可能性」と「自己有能感」にある、としています。

まったく自分と比較できない人に対しては、人は嫉妬しません。
自分が有能感を持っていない分野においては、人は嫉妬しません。

ハイパフォーマーに嫉妬したり自己嫌悪に陥らないためには、自分が彼らとは違うことを行っていることを認識するととともに、そもそも比較できなくしてしまうことが一番だと思っています。

代替案として

とは言え、資産の状況は定期的に把握しておきたいもの。

いろいろ考えた結果、「3ヶ月ごとに資産残高とアセットアロケーションを確認する」という形に落ち着き、11年ほどその運用を行っています。

これくらいのタームにしておくと、月ごとの勝ち負けみたいな意識は全く無くなり、じっくりと投資に取り組むことができます。
自分のスタイルにうまくフィットしており、気に入っています。

ブログをこれまで継続できたのも、この運用のおかげだと思っています。
パフォーマンス悪化により更新が途絶えてしまうブログの数々を目にしてきて、色々思うところはありますね。

アーリーリタイアによって、パフォーマンスを計算する意欲がますます無くなりました。
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コメント

  1. 伏見の光 より:

    私は毎日ポートフォリオの増減は記録していますが、「比較可能性」と「自己有能感」ということに関しては、
    ハイパフォーマーの方を見ても、「いいなー」とは思うものの、それはどこか自分とは関係のないところでのことで、
    それで本気で嫉妬したり自己嫌悪になったりすることはありません。

    どこかで書きましたが、個人的にはこれは長くネットのお仲間と楽しみで運用レースみたいなのをしていた経験が
    あったからです。

    逆説的ですが、人と比較することで、人と自分は違うことを認識し、人と比較することの意味のなさが感覚的にわかったというところがあります。

    また、自己有能感については、株式投資を始めて間もない頃の勘違いはありますが、以後は、自分の形はそれなりにできてきたけれど、「有能」と感じることはなく、むしろ、「無能」とまではいかなくても、「下手」で「失敗が多い」と思っています。事実そうなので・・。

    有能か無能かというよりは、自分のスタイルがどう形成されてきているか、そして課題はなにか認識しておいてその改善をはかれているかどうかということが重要かなと思います。

    • 6_suke より:

      伏見の光さんのように、自分の投資スタンスを客観視できるようになるといいですね。
      仰るとおり、「人と比較することの意味のなさ」に気づくことがスタートになりますね。

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