DCF法は企業価値算定においては、最もポピュラーな方法の一つです。
しかしながら、個人投資家レベルの株式投資においては、あまり使われることはない印象です。
その代表的な理由は、以下のようなものでしょうか。
- ロジカルな評価が可能で、柔軟に計算結果を導出できる一方、算定する側のサジ加減によって大きく数字がぶれる。
- 業績のボラティリティが高い企業や、先行きが不透明な企業には使いにくい。
- 計算に手間がかかり過ぎる。(←コレ!)
最も大きいのは3でしょうね。
長期でジックリと投資に取り組むスタイルでないと、いちいち諸条件を設定し、計算する手間が割に合いません。
そして、そういうスタイルを採る人が少ないということもあるでしょう。
ただ、だからといってスルーしてしまうのは、もったいないことだと思っています。
なぜなら、DCF法のしくみを理解することによって、
「どういった企業が高く評価されやすいか」が、肌感覚として分かるようになる
からです。
言い換えれば、DCF法を使って論理的に価値算定を行う機関投資家が、どんな企業を好むかを理解する一助となるということですね。
上記2のように、そもそも避けられがちな企業のパターンがまず分かります。
そして、上記1にある、「ロジカルな評価」が高まりやすいパターンが分かります。
数字は諸条件の設定次第でブレるとしても、傾向としてつかめるものがあります。
実際に計算を普段の投資行動に組み込むかどうかは別として、知っているのと知っていないのとでは大きな違いがあると考えています。
次回以降、私がDCF法を勉強してきた中で、どんな学びを得たかについて述べていきたいと思います。
(続く)



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