アバント株主総会2019(3)(★★★★★)

株主総会・説明会

(↑総会お土産です)

質疑応答(2)

Q
春日取締役の入社の経緯、福谷取締役・ウジュー取締役の社外取引役引き受けの経緯、及び会社の好きな点をそれぞれにお伺いしたい。

(これはユニークな質問ですね)

A
[春日取締役]
ディーバの頃入社したが、「CFOの将来像」のイメージが森川社長と一致していたのが決め手。
損益中心の「経理部長」ではなく、B/Sを使って規模を大きくしていきたいイメージがあった。
会社の好きな点は、常に成長を求めていて、毎日が変化に富んでいるところ。
皆が高みを目指している。

[福谷取締役]
GCAでインターネットディスクロージャーやジールの買収など、成長に合わせてお手伝いをしてきた。
SAPやオラクルを抜くぞ、という気概を持ってやっていた時代を見て来た。
森川社長の柔軟性・起業家精神を評価している。
勇み足的なものも過去にはあったが、M&Aや銀行との付き合いなど、会社のインフラを支えるお手伝いがしたいということで、自然な流れで就任を決めた。
その後の仕事を通じて、私自身の成長にもなっている。
会社の好きな点は、皆さん真面目であること、新しいことに果敢に取り組まれていること。
その一端を担いたいと思っている。

[ウジュー取締役](直訳調で)
NY証取の国際リサーチ部門を所管し日本を見ていく必要があった時に、春日サンと関わりを持ち、森川サンと出会った。
連結会計システムは重要で、自分も精通していた分野。
コンサルタントとして声をかけていただき、役員就任の打診を受けた。
皆さんをご支援し還元をしたいと思ったのと、様々な挑戦すべき課題がありそれを克服するには世界に目を向けることが重要であり、お役に立てると思ったので引き受けることにした。
自分たちのビジネスモデルを変えていかなければいけない。
この興味深い道程を共に歩んでいきたい。

(皆さん、会社と森川社長のことが好きなんですね)


BI(ビジネス・インテリジェンス)事業について、2点教えていただきたい。
1.大型案件の反動減をオフセットできるような経験を得られているか。新たな知見を横展開できそうなものはあったか。
2.元請比率が高まったとのことだが、その分他社で元請比率を下げたところもあるのでは?どうやって比率を上げたのか。

A
得られたいろいろな情報を使ってみたい思いはあるが、横展開するにはなかなか複雑なものがある。
全体のモメンタムとしては、やはりストック売上比率向上ということになる。
大型受注を単発で終わらせず、継続的なサービス、保守・改善・アウトソーシングにつなげていく
BIにおいてもSaaSで提供できるソリューションを作ってきており、芽が出始めているところだ。

元請比率に関してだが、従来はSIerの下で仕事をしていた。
現在はマイクロソフトのようなプロダクトベンダーとの関係強化ができており、その紹介で直接仕事をいただくことが多くなっている。
どこかのSIerがシェアを下げているということではないと思う。

Q
株主通信がユニークで、森川社長も面白い方なのだという印象。
カヤックの社外取締役に就いている経緯について教えていただきたい。

A
2007年のディーバ上場直後、あるセミナーで「のれんは経営者の借金であり、経営者はそれを返していく義務がある」という生意気な話を熱く語っていたら、先方の代表にえらく気に入られた。

最初は「手一杯」ということでお断りした。
ただあそこは3人代表制という変わった会社で、今度は3人でやって来た。やはりお断りした。
でも、また来た。
これはもう「三顧の礼」ってやつでしょうということで、引き受けざるを得ないなと音を上げたというのが経緯。

自分たちより若い会社で、世代の違いもあり、こちらでは見えていない世界を知ることもできる。
切磋琢磨するいい経験となっている。
井の中の蛙となってインプットが足らなくなり、成長が止まるのが怖い

(これは私もまさに今、実感しているところです。だからこそこうして株主総会に足を運んでいる部分もあります)

eスポーツやソシャゲなど理解を超える分野の知識や世界観に触れることができるし、それが今後のビジネスに決して無関係ではないと分かったりもして、良質な刺激となっている。

Q
非正規社員を多く抱えているように見受けられるが、コンプライアンスの問題にも目配りして欲しい。
また社長の眼から見て、不安になることを率直に教えていただきたい。

A
グループ全体で約1,000名いるが、非正規は55名。
基本的に正規雇用中心に採用し、育成していく方針だ。

構造改革の目的は、従業員への還元を通じて社会貢献をしていくことにある
安い労働力を使うのではなく、付加価値を上げる。
給料を上げ、それが消費に回り、社会に還元されることを強く意識する。
そのために正規雇用を重視し、非正規は撲滅したいとまで思っている。

将来の不安は山ほどあるし、眠れない日々を送ることも多い。
一番意識するのは、トップマネジメントチームが暴走・怠惰に陥らないこと、健全な状態であること

変化に対する緊張感を損なわないよう、常に「次へ次へ」と意識する。
柔軟な精神力を持つ。

社外取締役・社員からの牽制、モノを言える環境はとても重要。
自分のことは自分では分からない。

所感

総会の運営も申し分なし。
質疑応答も名言のオンパレード。
自らを戒める言葉で最後を締めくくったのは流石です。

森川社長のクールヘッド&ウォームハートな部分(そしてちょっぴりユーモアのある部分)がいかんなく発揮されていて、とても充実した時間を過ごすことができました。

ということで、総合評価は初の★★★★★(満点)とします。
これは可能な限り毎年参加すべき総会であると、改めて思いました。

森川社長はルックスだけでなく発言もいちいちカッコいいですね。カヤックの柳澤さんが惚れるのも分かる気がします。
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