世界トップのファンドマネジャーやベンチャー投資家が発する「フレーズ」に注目した本です。
そのフレーズに込めた意図を説明することで、情報が揃っていない中で判断をする訓練を受けている世界トップの投資家が、どのようにリスクと向き合い、どういった「グローバル共通言語」でコミュニケーションを取っているのかを明らかにします。
その共通言語を習得することによって、企業と投資家の相互理解が進み、企業価値の最大化につながるということですね。
特に技術・ブランド・人材といった良質な資産を持っているのにその価値が伝わっていない、「もったいない」日本企業においては、投資家目線を持ち共通言語で対話をすることは非常に有意義であると感じました。
ノウハウを伝授する本ではありませんし、対象とする読者も特に限定していないのですが、世界トップの投資家がどういう行動原則で動いているのかを知ることができますので、投資家としても大いに役立つはずです。
(まず目次を見ていただくことをお勧めします。)
「投資仮説」(Your idea is not part of my investment thesis/まず、仮説ありき)や「時間」(What’s the time horizon?/時間の価値)に関することなど、個人的にやや理解が不足していた視点の説明も充実していたため、私自身も大変得るものが多かったです。
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