月山もも『ひとり酒、ひとり温泉、ひとり山』を読む。

読書

私がよく旅行の計画を立てる上で参考にさせていただいているブログ『山と温泉のきろく』の管理人、月山ももさんの初のエッセイです。

普段はこの手の本は図書館で借りて済ますことが多いのですが、中身を見ずともタイトルの時点で「これは自分にとって得でしかなく、手元に置いておくべき、いや置いておかなければならない本に違いない!」と思ったので、すぐ注文しました。

おそらく、世の人は大きく二つに分かれるのではないでしょうか。
「楽しむときは誰かと一緒がいい」人と「ひとりでも存分に楽しめてしまう」人です。

お察しの通り、私も月山さんと同じく紛れもなく後者なので、「ひとり時間」の心の内を丁寧に描く筆致は、自分にとっては「うんうん」と共感する箇所ばかりで、とても楽しく読むことができました。

文字数がとても多く、エッセイの中にたくさんの温泉宿や山、飲食店の情報が盛り込まれていて、お得感がハンパない!

私も来年からは「山歩き+温泉」を、体力と相談しながら少しずつ増やしていこうと思っていたので、こういう本を待っていたんです。

「『遠くに行く』ことだけが旅だとは思わない」(確か宮脇俊三さんも同じようなことを仰っていたような…)と書かれているのですが、読んでいて思ったのは月山さんは日常を非日常のように楽しみ、非日常を日常に取り入れる達人だなということです。
私も見習いたい点がたくさんあります。

山に登ったり温泉に行くのは基本的に週末に限られるのに、仕事帰りのお酒も含めて、「ひとり時間」を大切にしながら大変充実した日々を送っていらっしゃって、素敵な人だなあと思いました。

でも月山さんも、最初は何でも恐る恐るで、少しずつステップを踏んでレベルを上げていったんですよね。

「一人で何かをする」のを迷っている方にとっては、きっと背中を押してくれる本だと思います。

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故郷から始まり、故郷で終わる構成もなかなかニクイですね。
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