前回は今期重点施策と実際の動きとして、「オンライン強化」を確認しました。
(ご参考:2023年1月期 決算補足説明資料)
今回はその続きになります。
今期重点施策と実際の動き(2)
2.中・高価格帯ブランド強化
中価格帯のNICALの方は、国内での出店は前期と比べるとおとなしめですね。
高価格帯の卑弥呼の方も、店舗に関してはスクラップ&ビルドの範疇に留まっている印象ですが、商品ラインナップにはだいぶ変化が表れてきました。
water massageは2023年春夏シーズンを以って店頭での販売を終了した一方、上半期は従来の商品群に加え、(従来のイメージを打ち破る)スニーカー・レインアイテム・サンダルといった商材の開発が進み、ラインナップの拡充が目に付くようになりました。
各季節で売れる商材が整ったことから、3,4月の立ち上がりにパンプスが売れ、後は段々減速していき、セールで辻褄を合わせるという悪い流れから脱却できたとのことです。
結果、新規出店に頼らずとも、既存店売上の向上によって好業績に繋げることに成功しています。
3.販路拡大
目立つ動きとしては、「.st」での取り扱い開始(既述)に加えて、ショップチャンネルでの卑弥呼の販促が定着したことがあります。
実際に番組後の店舗への来店増につながっており、広告宣伝としての役割も果たしているとあります。
テレビでショップチャンネルを見る層は百貨店に足を運ぶ層でもあり、新たな販路として極めて相性が良かったということなのでしょう。
そこに思い至ったのは慧眼ですね。
これも既存店売上の向上に繋がっています。
4.海外の商品展開強化
9月に香港でNICALの1店舗初出店、10月に台湾でMISCH MASCH2店舗初出店と、海外展開においても新たな動きが見られました。
なお効率性を鑑み、香港の店舗はグループ内の運営、台湾の店舗は外部企業の運営としており、また台湾の店舗をグループ内に取り込む考えもないとのことです。
台湾企業との取引内容は、ORiental TRafficとNICALはライセンス料受取、卑弥呼とMISCH MASCHは買取条件での商品販売となっております。
リスクを抑えながら、効率性に応じてメリハリのある運用を行っていて、この辺りにもグループ経営における一貫性が感じられますね。
以上、4つの今期重点施策に対する実際の動きを見てまいりましたが、総じて順調に感じられます。
特に11月の月次を見ても、営業利益率向上に資するオンライン強化の成果が表れているのがいいですね。
(続く)
次回はMISCH MASCHに関してと、全体感について(まとめ)です。↑ ポチっとお願いします。
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