【7683】ダブルエー「アフターコロナ」のその先へ(2)~今期重点施策その1「販路」

企業研究

前回、前期決算概要について簡単に触れました。

今回からは今期重点施策として挙げられている4つの施策(①オンライン強化 ②中・高価格帯ブランド強化 ③販路拡大 ④海外商品展開強化)について、「決算補足説明資料」の内容を深掘りしていきたいと思います。

②④については次回以降詳述するとして、今回は①③についてです。

オンライン強化

資料P.17では、EC化率を直近期の21.9%から将来的には30%にするとしています。

その方策として、「公式サイトの会員登録の誘因強化」とともに、「店頭在庫に制限がないことを強みとし、オンラインでの販売商品を増やす」とあります。

これは少し分かりにくいのですが、「オンラインの場合、実店舗と違って置ける商品に制約がない」ということを意味します。


実店舗の場合、常時展開できるのは一つのお店で50アイテム程度だとしても、オンラインであればラインナップを広げられ、尖った商品にも挑戦できるということですね。

例えば子供用の商材は、売れるシーズンが極めて限られることもあってなかなか店に置きづらいのですが、オンラインであれば子供用のローファー、レインアイテム、ブーツといったものにも挑戦でき、実際Amazonでは売れているそうです。

公式ONLINE STOREで「WEB限定商品 靴」で絞り込み検索をすると、少しマニアックな商品群がヒットします。

ORiental TRafficは「最大公約数」の商品群を、手頃な価格でそれぞれのシーンに合わせた「履き回し」で楽しんでもらうブランドであって、その意味ではどこかで見たような無難なデザインにはなりがちでした。

ここに来て、トレンド重視のものを含めて少し癖のある商品を手掛けられるようになったのは、コロナ禍で実店舗での販売に制約が出、オンラインで試行錯誤する中で一定の感触を得られたことによるものです。


オンラインは店舗運営経費の負担が無い分、営業利益率にはプラスに働きます。

逆境下で挑戦してきたことが数字としても実を結ぶのを、私は楽しみにしております。

販路拡大

テレビショッピングでの販売

資料P.23では、新たな挑戦としての「ショップチャンネル」での成果が書かれています。

出した商品としては、ORiental TRafficの「跳べるパンプス」と、卑弥呼(新井社長実演)の「シープレザー ふわふわモカシン」「シープレザー はっ水加工 ふわふわ2ウェイブーツ」がメインだったかと思いますが、いずれも履き心地・防寒・防水といった、機能性を前面に打ち出した商品です。

卑弥呼の高い価格帯であっても、機能性を訴求した商品で従来とは違う客層を開拓できたことで、どちらかと言えばデザイン重視で走ってきたグループとしては大きな気付きがあったようです。

資料を見る限り、実店舗へも波及し、広告宣伝としての役割も果たしています。

ここにますます力を入れていくということですね。

全国網を持つ他社との提携による販売を開始

資料P.24は、直近の他社との提携についてです。

Right-onは「ORTR」がスニーカーとジーンズの相性の良さ、ASBeeは既にスニーカーが置いてある売場ということで決まったようですね。

自社での実店舗出店が諸条件でかなわない地方であっても、経営資源を節約しながら効率的に「ORiental TRaffic」「ORTR」ブランドを認知させる狙いが見て取れます。

提携先の店舗で靴のフィット感が分かれば、2回目以降はオンラインでの購入にもつなげられます。
(提携先の店舗は定価販売がメインですが、オンラインストアではセールを随時行っております)

(広告宣伝的に)「靴を置いている場所」を全国に増やすことで新規顧客を開拓し、オンライン販売も活性化させるのが真の目的のようです。


(続く)

書きたいことがたくさん出てきたので、少し時間をかけます。
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