最近は決算書やビジネスモデル周りで図解を前面に押し出す本が増えてきていますね。
さまざまなビジネスに対する解像度を高めたり、またその成果をブログで表現するのに役立つこともあるのかなと思い、ちょっと前の本ですが手に取ってみました。
結論から言えば、ピクト図を使ったビジネスモデルの理解にとどまらず、そこからアイデアを広げ、実現に結び付けるという面で価値のある本に思えました。
ビジネスネタを図にしてみる
→ ビジネスモデルとして蓄積する
→ アイデアを発想する
という大きな流れで書かれています。
ピクト図の描き方と代表的な8つのビジネスモデル(これがまたシンプルな切り分けで応用しやすくて良い)を紹介し、そこから「ダイアグラム発想法」(元ピクト図にどんどん描き足す)、「アナロジー発想法」(違う会社・業界のビジネスモデルを当てはめる)を使い、アイデアを広げていく。
とにかくたくさん考えてアイデアの風呂敷を思い切り広げておいて、実現可能性という観点から風呂敷をたたんでいき、アイデアを絞り込んでいく。
このようにアイデアの実現までを視野に入れており、プレイヤーとしてのビジネスパーソン向けに書かれたものとなってはおりますが、「消費者アタマ」と「経営者アタマ」を持つべき個人投資家にとっても有用な本ですね。
長期スパンでものを考え、投資先のビジネスの展開の方向性を自身の知的蓄積をもとに妄想することは、投資家にとって大事な仕事です。
私自身はピクト図そのものを表現の一手段として使用することはなさそうですが、アイデアを広げる考え方は非常に参考になりました。
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コメント
出口治明さんの「還暦からの底力」を読みました。その中から。
経済同友会の小林喜光代表幹事が「文芸春秋」で、平成の30年間を振り返ると、日本にとっては「敗北の時代」だったと述べています。時価総額で見た平成元年(1989年)の世界トップ企業20社のなかには日本企業が14社ランクインしており(金融機関だらけ)、世界1位はNTTでした。現在、日本企業はゼロ。トヨタの36位が最高です。
2018年6月、日経新聞に出た、経済メディアのNewsPicsの「さよなら、おっさん」の広告が話題になりました。
☆ 古い価値観やシステムに拘泥し、新しい変化を受け入れない。
☆ 自分の利害のことばかり考え、未来のことを真剣に考えない。
☆ フェアネスへの意識が弱く、弱い立場にある人に対し威張る。
久しぶりの半沢直樹のドラマはおもしろいですが、時代はどんどん動いています。銀行業界も明治維新の頃、両替商から銀行に変わったように、ろくすけさんのいう「3方よし」の精神で変身していくことを願っています。私個人の利害のことばかりではないですよ(笑)。個人的には、少子化が日本の最大の問題だとは思うのですが。
時代の変わり目ですね。
いまは仕事をしていないので、身近な変化をイマイチ感じられないのが残念なところです。
でも希望を持っているからこそ、日本株の投資を続けていられるのでしょうね。