ニッポン高度紙工業株主総会2021(★★★☆☆)~2021年6月ニッポン高度紙工業総会旅行記その6

株主総会・説明会

旅行記の途中で時系列としては前後しますが、祖谷の話ばかりでイヤになってしまわないように、先に総会の様子をご報告致します。

ニッポン高度紙工業は、アルミ電解コンデンサ用セパレータ・電気二重層キャパシタ用セパレータ・電池用セパレータを扱うメーカーで、環境への配慮が求められるこれからの時代に適合したグローバルニッチトップ企業ということで注目しております。

鎌倉投信の投資先(「紙を高付加価値商品に変える、いい会社」)でもありますね。

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株主総会

日時・場所・お土産

2021年6月16日(水)午前10時

高知県高知市春野町西分340番地
高知県春野文化ホール ピアステージ

お土産 無し

会場はなかなか到達困難な場所でした。
一応、はりまや橋近くから40分強かけてバスで行けなくはないのですが、本数が少なくて時間的ロスも大きいため、今回レンタカーにした経緯があります。

会場は固定席が456ある大ホール。
うち102席を間隔を空けて使っていた形で、実際の参加者は約30名です。

議長は山岡社長(株主総会・取締役会を経て、取締役会長になられました。後任は近森俊二氏です)。
マスクを外してお話をされていました。

時間を短縮して議事を進行する旨の案内があり、監査報告・事業報告も大部分を「招集通知に記載の通り」とし、「対処すべき課題」の箇所のみ、山岡社長が読み上げる形でした。

業績・事業環境について

そして、足元も含めた業績の動きについて、別途スライドを使って山岡社長が丁寧に説明して下さいました。
この辺の対応は良かったです。

前期の業績が好調であった理由として、

1.需要回復
2.高付加価値製品の貢献
3.稼働ロスの低減活動による生産性向上

の3つを挙げられていました。

特に、第二の柱としての電池用セパレータについては、スマートメーター向け・風力発電向けの大口受注があったことに加え、車載向け大型リチウムオイン電池用が安定して増え続けていることを強調されていました。

また、5G基地局の世界市場の予測として、2019年の1兆円弱から、2025年には3.4兆円に伸びるというお話がありました。
ここでは高性能コンデンサーが求められており、これに合わせて当社製品も伸び、企業としての成長に貢献してくれるという見立てです。

まとめとして、車載・産業機械・再生エネルギー・白モノ家電・ICTと、事業領域のストライクゾーンは広く、いずれも右肩上がりの市場環境にあり、当社としてもしっかり関わっていけるので、このチャンスをものにしていきたいという、力強いお言葉もありました。

その後、ESG経営への取り組みについて、さらっと説明がありました(「健康経営銘柄2021」に、「パルプ・紙」業種で唯一選定されています)。

決議事項
  1. 剰余金処分の件
  2. 定款一部変更の件(剰余金の配当等を取締役会決議で可能とする等)
  3. 取締役6名選任の件
  4. 監査役2名選任の件
  5. 取締役報酬額改定の件
  6. 監査役報酬額改定の件
  7. 取締役(社外取締役を除く)に対する譲渡制限付株式の付与のための報酬決定の件

報告事項は非常にメリハリが効いていて良かったのですが、決議事項は議案の一つ一つについて説明があり、結局報告事項と同じくらいの時間がかかってしまっていました(苦笑)

質疑応答

(理解促進のため、構成・内容には若干手を加えています)

全て山岡社長が答えられておりました。

【質問1】

昨年度は非常にいい業績で株価も上がり、感謝している。
他業界では半導体の供給が足りないという話もあるが、
1.供給能力にどれくらい余裕があるのか
2.今後の設備投資の計画
についてお伺いしたい。


1⇒
生産計画はしっかり整えていくが、今期の販売計画に対しては十分な供給体制が見込まれる状況。
原料パルプの在庫も確保しており、安定供給体制は取れる。

2⇒
過去10年に一度、大型の設備投資をしてきた。
直近では2012年の米子工場となる。
今後、大型投資を行う可能性はあり、その場合には開示もさせていただくが、当面は現在の供給体制で対応は可能。

→ ここは私も気になっていたところです。目先に関しては旺盛な需要に対しても十分なキャパはあるようですね。


【質問2】

事業報告の中で、電池用セパレータで「海外における風力発電」の需要が高水準であったという説明がなされているが、昨年に関しては中国における補助金縮小に先立つ駆け込み需要が大きかったものと想像している。

その反動はあるかと思うが、短期的・中長期的な業績への影響について教えていただきたい。

(私からの質問です。)



昨年度は中国の風力発電向け部品において、大口の補助金が得られるまとまった受注があったと認識している。
反動は一時的に出てくる可能性はある。

ただ、再生エネルギーに対する依存度が高くなっていくことは間違いないわけで、その反動を乗り越えてさらに成長していくものと見ており、供給についてはしっかり体制を整えていくことが大事だと考えている。

→ 部分的に踊り場を迎える可能性はあるということですね。ただ今期予想には当然織り込んでいるでしょうし、中長期的には手応えを感じていらっしゃることを確認できたのは良かったです。



この後、議案の採決、そして選任・退任された取締役・監査役の紹介がひと通りあり(挨拶の言葉は無し)、終了となりました。

所感

山岡社長は四国銀行からの中途入社で、管理畑が長そうでどういう方なのかなと思っていたのですが、先行きに対するポジティブな見通しを力強く話される姿が印象に残りました。

運営自体はまずまずで、質問も確認したかったことを聞けたので良かったですが、議案の所はコンパクトにして欲しかったですね。
評価の方は、★★★☆☆としておきます。

総会中、「供給体制」に何度も言及されていたので、そこはかなり意識されていると感じました。
今後の成長意欲を占う意味でも、設備投資の動向については注視しておいた方が良さそうですね。

やはり地方のニッチトップのメーカーは、面白い企業が多いと実感しました。
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