「厳選投資」のバイブル、『「市場」ではなく「企業」を買う株式投資』を読み返していたところ、座談会(「インデックス運用か厳選投資か」)の章での現みさき投資の中神さんの発言に目が留まりました。
金融業は情報産業であるため、単に定量的な情報はすぐにコモディティー化します。優位性のある情報とは事業競争力や経営力のローカルな情報にあり、この点でローカルビジネスではと思います。
自国市場における情報の優位性が、日本人が日本企業に投資する大きな理由ということですね。
そういう面を抜きにして、単純に定量的なものにフォーカスを充てて「強いキャッシュフローに投資する」ということであれば、よほど米国株の方が無難に思えます。
誰が見ても強い企業群が目立つからこそ、米国株が儲かりそうな気がしてくるわけです。
でも、日々の仕事や暮らしの中で独自の情報を見出すことができ、情報面において自らの優位性を見出すことができそうなら、日本株にチャレンジする意義は大いにあると思うのです。
そして、何より楽しいです。
またローカル性を突き詰めることによって、日本の個人投資家として日本の機関投資家に勝てる部分も生まれてきます。
誰が見ても明らかに強い企業ではなく、強いのか弱いのか一般的な評価が定まっておらず、その境界線にあるような企業こそが狙い目かもしれません。
情報の優位性という面から、自分の今ある状況を整理してみてはいかがでしょうか。
各業界で経験を積まれている経営者・会社員の方、専門職の方、各地にお住まいの主婦の方(ここのセグメントに属する方は、基本的なファンダメンタルズ分析の勉強によって出し抜けるポテンシャルが非常に大きいと感じます)、これからの時代の流れを作っていく若い社会人・学生の方…みなさんそれぞれにチャンスはあると思います。
自分の過去を振り返ってみても、仕事から得られた独自の情報は大変価値があったと、今さらながら実感しております。
(取り逃がした魚が大きすぎて泣けるほど…)
もし独自の情報から「これは!」と思う気付きを得られたなら、いったんそこにしがみついて調査を深堀りしてみることをオススメします。
そういう点では、アーリーリタイアした人間は、ちょっと心許ない部分がありますね。
それを補うために、私自身は色々仮説を考え、それを検証していけるよう、努めて企業から直接情報を入手するようにしているところです。
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