「価格」は「価値」に長期的には収れんするはず ——
これを大前提とした上で、その二つの間のギャップを利用して時間をかけて利益を得ようというのが、私の投資における基本的な考え方です。
では、そのギャップを大きく取るためにはどうしたら良いのか。
私の場合、「成長型永久債」をイメージしながら、それぞれの企業に対する投資アイデアを練るようにしています。
成長型永久債とは、受け取れるキャッシュフローが一定の率で成長していく永久債(永久にキャッシュフローを受け取れる債券)のこと。
DCF法で企業価値を求める際の、重要な理論的背景でもあります。
投資先企業をこの成長型永久債に見立てた上で、その現在価値を高く見積もれる材料を探すという考え方をします。
成長型永久債の現在価値の計算式は、以下の通りです。
【現在価値(PV)の計算式】
CF
PV=
r ー g
CF:初年度(フリー)キャッシュフロー
r:割引率
g:成長率
CF、r、gの三つの組み合わせとなりますが、PVを高めるためには、
- CFが高まる
- rが低くなる
- gが高くなる
のいずれか、あるいは複数が必要となります。
このうちCFについては、当期の利益予想をベースに計算することになりますので、人によってあまり大きな差は出ません。
(余談ですが、起点となるCFが毎期高く更新されていくからこそ、投資先の価値も時間とともに高まっていくことが、この数式から理解できるかと思います。)
一方、rとgは個人の裁量によっていくらでも変えられます。
これは同時に、見積もる「価値」は人によって違うということでもあります。
このrとgの設定の仕方に、上記で述べたギャップの源泉があり、そこが大きく利益を取るためのミソであると考えています。
次回で詳しく説明していきます。
(続く)
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