東証の取引時間延長論に思うこと。

投資スタンス

東証の取引時間30分延長、9月からニュースに取り上げられることが増えたと思うんですが、その目的として「投資家の利便性を高めるため」みたいなことが言われていますよね。

この記事を見る限り、20年秋に発生した東証の大規模システム障害が、皮肉にも膠着していた議論を前に進めるキッカケになったようです。

取引の終日停止を避ける手段としての時間延長論ですね。

あからさまに「業界のさらなる収益機会の獲得のため」とは書けないため、「利便性」というヘンテコな表現になっているのだと思っていますが、少なからぬ個人投資家が「利便性」どころか「迷惑」に近い感情を抱いているというのが、現実ではないでしょうか。


『まぐれ』のナシーム・ニコラス・タレブ氏は、こんな言葉を残しています。

1分ごとに株価を確かめている人は、一日8時間相場が開いているとして毎日241分楽しい思いをして、239分は悲しい思いをする

ナシーム・ニコラス・タレブ


東証の場合は相場が開いているのが5時間ですので、それに引き直すと、149分は悲しい思いをしている計算になります。

30分延長されると、さらに悲しい思いをする時間が15分増えてしまう(泣)


私、リタイアしてからつくづく実感しているのですが、相場を見る頻度が増えれば増えるほど、超短期売買を生業としている方以外にとっては、不幸が増えると思っています。

例えば1日6回相場を確認するとすれば、その日の中でのベストな状況はそのうち1回しかないわけで、残り5回は「あの時にああしとけば良かった」という後悔が残る結果となりがちです。


つまり、見れば見るだけ、不幸の元を作ることになりやすいということです。

1日の中の値動きなんて、長期スパンで見たら極めて些細なものなのに。


勤め人時代は、だいたい昼休み・引け後しか見ていませんでしたので、あまりこういった感覚はありませんでした。

今は、努めて相場を見ないように他の予定を入れたりしているのですが、取引時間延長となれば、よりこのことを強く意識した方がいいかもしれませんね。

同じ意見をあまり見たことがないのですが、私が思う専業の大きなデメリットの一つがここですね。
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