デイトナ株主総会2023(2)(★★★☆☆)~23年3月【春の青春18きっぷ】デイトナ総会旅行記その5

株主総会・説明会

質疑応答の続きです。

質疑応答(2)

【質問5】
棚卸資産が前期と比較すると異常に増えているが、その背景は?


(織田社長)
連結子会社で3社、計4社あり、それぞれ個別の要因がある。
全体は私から、必要があれば各子会社管掌の役員から説明させていただく。

2021年後半、半導体不足が生じ、仕入先から約2年分の内示発注をしてもらわないと困ると言われ、前倒しの調達を心掛けた。
昨年2月からのウクライナ戦争で、さらに入荷時期が後ろ倒しとなり、覚悟の上発注を行った。

デイトナの商品回転率は3回を超えるが、子会社の方ではロスが多かった。

(鈴木会長ーライダーズ・サポート・カンパニー社長)
小売店ではブームとなったヘルメットとカスタム部品を多めに仕入れた。
ここから費消していき、1年~1年半で適切な水準に落ち着かせる。

(石田取締役ーダートフリーク社長)
かなりの割合が海外ブランド。
製造は中国で、物流面がコロナとウクライナの影響で滞った。
コンテナ手配と原材料の確保ができない状況が続いた。
その後コロナが収束に向かう所で需要の変わり方を読み切れない中、売れ筋を多く発注し、在庫が増加した。
売れない商品の処分を積極的に行い、回転数を増やす方向で取り組んでいる。

(織田社長)
足元は(ABCある中で)ABランク中心に仕入をしている。
売れ残ることは防げると思っている。

【質問6】
自己株式の保有比率は、上場会社中7番目に多い。
外形標準課税で数百万円余計にかかっているはず。
一旦消却して新株発行した方が、経済合理性がある。
どこかで期限を決めて、意思決定する必要があるのでは?


(杉村取締役)
自己株式はM&A等に使えればと考えている。
当社の取得簿価は500円を切るくらい。
ダートフリーク取得時には助かった。
中計で売上高200億円億円を目指す中、確定ではないが、1,2社の取得に使えればと思っている。

【質問7】(質問1の方)
社員の持株会に充てるため、自己株式のうち結構な株式数を処分している。
これからもやっていくのか?今後増えていった場合に、ガバナンスや公平性の問題はないのか?


(織田社長)
50周年を記念して、持株会に還元させていただいた。
毎年やる計画は無い。
持株会のルールは決めている。

(杉村取締役)
昨年4,150株付与したが、今後の予定は無い。
これからの50年もしっかりやっていくことを祈念してのもの。

【質問8】(質問1の方)
経営陣が忘れ去っているような「負の遺産」のこと、自分たちが苦しかった時のことを継承していくのが大事。
デイトナとしてこの3年間、良かったこと悪かったことについて、次に活かすつもりで取締役会なり全社員へのメッセージなりで伝えていって欲しい。


貴重なご意見に感謝する。
デイトナの文化として、オープンにするやり方を採っている。
創業者が創業当時から良かった点、苦労した点を皆に開示している。
リーマンショック以降3年間マイナス成長に陥ったが、原因分析をし、経営方針転換を図った経緯についても、朝礼や月次の定例会の場で教えている。
また、中期経営計画の進捗を含めてイントラネットで業況についても配信している。

【質問9】
50周年の企画イベントとして、セブンスターキャストホイールの復刻、それも若い社員の企画提案・開発であるところが素晴らしいと思った。
またバイクガレージも、趣味の空間という形で場づくりに努められ、バイクをカスタマイズする文化の創造への思いが表れていて良かった。
これからも文化を若い世代に継承していって欲しい。


セブンスターキャストホイールは、30台の社員が中心になって進めた。
予想以上に好評だった。
バイクガレージについてだが、バイクの走行距離は年間5,000km程度。
バイクに乗らない時間をどう楽しんでもらうかを考えた。
ライダーが楽しめる提案をしていきたい。

【質問10】
アジア拠点卸売事業が、ここに来て好調で利益率も高まっている。
その一方、「販売規模の拡大に合わせた物流倉庫やシステムに課題が見られる状況」とあるが、具体的にどういう状況なのか、またこの課題が解決されれば、さらに利益率が上がるのかどうか教えて欲しい。
(私からの質問です)


物流拠点を移動する予定は無い。
使用する倉庫を探せば何とかなる。
物流ロスにより若干の納期遅延はあったが、在庫不足のような問題はほぼ無かった。

アジア拠点の成長の理由は、かつては売先の7割以上がコントロールできる状況になかったところ、これを改めたことにより売上に好影響が出たため。
新しい販売先向けにクラウドシステムを導入し、末端の販売状況を確認できるようになった
従前はディストリビューター任せであり、初回のロットはあったものの、その後は売れ行きに応じて追加投入するといったことが不十分だった。

今後、品揃えを充実させ、新商品も追加していく。
物流がパンクするようなことがあれば、近隣に倉庫を借りる形で十分対応できる。


この後、決議を経て終了となりました(11:51)。

所感

昨年も感じたことなのですが、質疑応答において、事業そのものに係る内容については力強いお言葉をいただけますし、内容も興味深いのですが、守りの部分に関する説明については物足りなさは否めません。
今回も現況説明会が開催されなかったのもマイナスです。

ただ、アジア拠点卸売事業の好調の背景が分かったのは良かったです。
評価は★★★☆☆とさせていただきます。

投資家とのコミュニケーションが改善すれば、株価も見直される余地は十分あると思うのですが。惜しいなあ。。
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