本日(5/10)の10:00に、アリアケジャパンの決算発表がありました。
2019/3期は増収増益決算で、米国子会社の売却益133億円があり当期利益が膨らんだ形となりました。
注意すべきは、この3月末で売却した米国子会社は15ヶ月決算(2018/1月~2019/3月)となっていることです。
このため実績数字は実態より大きく出ています。
次に2020/3期の業績予想を見てみます。
減収減益で見栄えの悪い業績予想ですね。。
でも売却した米国子会社を抜きで考えたらどうなのでしょうか。
この決算短信では地域別のセグメント情報が出ていませんので、前期3Qの実績から実態を類推してみることにします。
(追記:13:30に開示された決算説明会資料では、セグメント情報が記載されておりました。)
かつて海外の稼ぎ頭であった米国の業績悪化がまず目に付きます。
アマゾンがホールフーズを買収して以降の、米国の食品市場におけるコスト競争激化の影響が出ています。
一方、アジア・欧州・日本(単体)は伸びています。
先行きに懸念のある米国を手放し、特にアジアに経営資源を集中していこうというのが大きな流れです。
では、米国子会社を除いた2019/3期通期の実態の営業利益をざっくり類推してみましょう。
2019/3期通期実態:(3Qまでの合計営業利益88.7億円-米国営業利益10.1億円)÷9ヶ月×12ヶ月=104.8億円
一方、2020/3期予想は 111.0億円。
実態は増益予想と判断できます。
ホルダーとして合格ラインを事前に設定しておりましたので、見た瞬間に安心することができました。
おそらく、アジア・欧州が伸びる前提になっていることでしょう。
(追記:決算説明会資料では、アジアの売上を16%伸ばす計画となっていました。)
興味深かったのが、本日の株価推移。
開示が出た瞬間は見栄えの悪さから一瞬下がり、その後実態が確認されて上昇する動きとなりました。
午後は米中貿易交渉に伴う全体相場の動きに振らされましたけど(苦笑)
開示資料を読み込んで、こういうのをしっかり取れる投資家になりたいものですね。
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