三宅香帆『「好き」を言語化する技術 推しの素晴らしさを語りたいのに「やばい!」しかでてこない』を読む。

読書

いつかやってくる「好き」じゃなくなる瞬間を見据えて、自分の「好き」を言葉で保存しておく。 

すると、「好き」の言語化が溜まってゆく。それは気づけば、丸ごと自分の価値観や人生になっているはずです。



私自身、「好きな企業を応援する気持ちで投資する」ことにこだわっていて、4年前のこちらの記事の通り、『「好き」の理由を言語化する』ことにも元々強い関心がありました。

2024年にベストセラーにもなったこの本を、なぜ見落としていたのかはよく分かりません(苦笑)

ただ、以下のような問題意識が高まってきた今が、読むタイミングとしてはベストだったのかもしれないですね。

  • 生成AIの発展に伴う省力化で、noteやブログで企業分析記事を作ること自体は容易になってきた

  • 一方、記事が量産される中で埋没してしまわないためには、「好き」の要素を前面に押し出すことがより重要になってくるのではないか



著者の三宅さんは、文芸評論家・書評家として「わかった気になってくる」紹介をするプロフェッショナルでもあります。

この本は言語化の実践ガイドと言っていいでしょう。
ちょっとした技術を込めることによって見違えるほど文章が洗練されていくことが、実例を通して理解することができます。

私自身、今後に活かせそうなポイントはいくつもありました。

  • 言語化とは、いかに細分化できるかどうか 
    ~感想のオリジナリティは細かさに宿る

  • ポジティブな感情の言語化プロセス 
    ~「共感」(既に知っている体験/好みが似ている)or「驚き」(今までに見たことがない意外性を感じる)

  • 相手との情報格差を埋める
    ~聞き手との溝を想像するクセをつける

  • 書き出しは、曲で言えば「サビ」であるべき

詳しくは、実際に読んでいただけたらと思います。

いつか推しに興味を持ってもらえるかもしれない、そのひとりがどこかにいるかもしれない、そう考える私は推しについて門外漢の人にも語りかけたい。


私もこんな想いを胸に、好きな企業のことを知らない方にも紹介することができたらどんなに素晴らしいことか。

借り物ではない、「自分の言葉をつくる」ことにこだわりたい方にオススメの本です。

「ああ、そういう言語化を今までしたことはなかったけれど、言われてみればたしかにその通りだ!」 と思っていただけるような記事を書きたいです。
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