その株が割安か割高かを見る際、私は「時間の奥行き」という視点で考えることが多いです。
株式市場がどこまで「時間の奥行き」を持って、その株を評価をしているのか。
このイメージを大切にしているということです。
例えば上記のケース。
株式市場では3年後の未来しか織り込んでいるようには見えないけど、自分にとっては10年後の姿もある程度は想像できるし、その評価も可能だから、とても割安に見える、みたいな形ですね(半永久的にいけるっしょ、みたいな企業もあります)。
半導体で言えば、好不況を3~5年で繰り返す「シリコンサイクル」への意識がまだ強い中で、長きにわたって需要が増え続ける「スーパーサイクル」をいち早く強く意識できた投資家は、大きなメリットを享受できたわけです(私自身は、ちょっと遅かったですね…)。
あるいは、企業が属する対象市場の大きさを株式市場の方が見誤っていて、もっと長く成長期を享受できるはずだと評価できるようなケース。
もっと極端なところでは、「目先の四半期しか評価していないのでは?」というケースもあります。
それに対して、(季節性を事前に把握していたりで)通期の着地がしっかりイメージできていれば、それだけでメリットを享受できる可能性が高まります。
コロナショックを何とかしのげたのも、この図のようなイメージが明確にあったからです。
逆のケースもあります。
「今はまだこれだけしか見えていないのに、市場はどこまで先の未来を評価しちゃってるの!?」みたいな。
さらにその先を自分が想像するのはなかなかハードルが高く感じるので、こういうケースには私は近寄らないようにしています。
昨年までの「サブスク」ブームは象徴的ですが、マザーズ銘柄の大部分に対してはこんな印象を持っています。
私は「時間の奥行き」に対する株式市場の見方との乖離を拠り所としている以上、「イメージ②」の方が大きく儲かりそうなムードであったとしても、手堅く「イメージ①」の感覚が持てる企業に投資することを心掛けています。
「現時点では、株式市場は将来を完全には織り込めない」という前提に立ち、それが成立しているであろう企業(現時点で過小評価)、かつ価値そのものも当初の想定よりさらに増大していく可能性を見込める企業を選ぶという意識ですね。
そういう企業であれば、長く持つことで当初の株式市場の想定とのギャップは埋まっていき、投資をプラスで終えられる可能性は高いんじゃないかという考えでおります(これが私なりの「プラスサム」に対するとらえ方です)。
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