続きまして、業績見通し説明会の内容に関する質疑応答です。
ユーザーならではのマニアックなお話が多めでした。
【質問1】
1.X-Fifteenについて、ソリッドカラーのもののみアナウンスされているが、レプリカモデルは出てくるのか心配。予定は?
2.来年4月から、大人も自転車ヘルメットが義務化される。SHOEIさんから発売するのは無理?
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(石田社長)
レプリカモデルは当然出す。レプリカの方が圧倒的に売れる。
自転車は興味あるが、メイドインジャパンだと、どんなに安くても3万円にはなる。
お買い上げいただけるか疑問。
サーベイ、議論はまだしていないが、チャンスなので今後検討する。
(志田取締役)
レプリカの開発は進めていて、来春には、と考えている。
自転車については視野を広げて研究はしていきたい。
商品として成り立つのか、調査を続けたい。
【質問2】
1.用地取得にあたり、遺跡は無かったか?
2.地域別の規格について、具体的なイメージを教えていただきたい。あと「その他」とあるのは、防衛産業?
3.若い世代の開拓に力を入れるのはいいが、女性ライダーも育てていただきたい。ヘルメットから長い髪が伸びていると、ついつい後ろをついていきたくなるので(笑)
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(石田社長)
まず1つ目のご質問に関してだが、今回取得する土地は元々雑木林だったところなので、遺跡のご心配は不要と考える。
(サイジョウ執行役員)
規格については、欧州型はエネルギーを吸収することが求められる。
いかに壊れた時に吸収できるかという観点。
米国型はDOT規格でヘルメット自体の強度が求められる。
その他は中間的な規格。
耐貫通性があって柔軟性も求められる。
なお中国の規格は、日本の規格に沿ったものに変更される。
(石田社長)
3つ目のご質問については、仰る通り。
女性に被っていただきやすいグラフィックや、化粧の付かない内装などを意識してやっているが、まだまだ足りないのかもしれない。
宿題とさせていただく。
(「確かNATOの防衛産業向けに、輸出できそうな話があったと記憶しているが、どうなっている?」との追加質問に対して)
(サイジョウ執行役員)
日本の国防用には供給している。
海外向けは無い。
フランス向けの話は細々と続いているが、あれば非戦闘部隊向けの汎用のヘルメット。
【質問3】
1.トライアル用ヘルメットはもう作らないのか?
2.VFX-WRは単色のものしか残っておらず、カラーも限定されている。モデルチェンジがある?
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(志田取締役)
1→後継モデルの計画は無い。マーケットを鑑みて、優先順位を付けている。
2→時期は白紙。規格改正含め、デザインだけでなく性能面も考慮しながら開発を進める。
【質問4】
システムヘルメットに関して。
マスツーリングを考えた場合、(仲間が使う)他社のインカムと互換性はあるのか気になるがどうか?
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(志田取締役)
インターコム対応は3モデル、別売りシステムはSENA製機器、推奨品もSENAだけ。
SRLはヘルメット内にSENAインターコムが収まるようにデザインされているが、B+COMさんのは弊社のヘルメットにアタッチメントを付けて対応する形。
【質問5】(女性の方でした)
1.地域別の振り分けを変えることによって、売上が増えたりすることはあるのか?
2.買い換えと新規、どちらが多い?
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(石田社長)
1→
赤字でない限り、来た注文分は作る、作り切れなければ増設ということをやってきた。
我々の方から地域ごとに増やす、減らすはやってこなかった。
ただここ数年、作り切れないほどの発注がある。
従って、利益率の高いところに生産能力を回し、低いところを減らすという議論が成り立つようになってきた。
具体的に言うと、中国・東南アジア・日本は利益率が高い。
米国はあまり高くない。
欧州は資本関係のない所向けは高くない。
本当にそれをやるか、やるとすればどのくらいのスピードでやるのか、議論をしているところ。
2→
圧倒的に買い換えが多いと思う。
少子高齢化が進み、しかも若い人はアウトドアというよりケータイやゲームに目が向いている。
いかにこちら側に引っ張るかということをやっていかないといけない。
中高年はリターンライダーを含めてコアカスタマーとなっており、複数買っていただいている。
(株主総会から通算して、1時間44分で終了)
所感
今回は課題や生産面のボトルネックが浮き彫りになった総会でした。
こうしたことも、包み隠さず話していただけるのはとても良いですね。
今期は生産体制が整うまでの踊り場ととらえて、温かく見守りたいと思います。
一方、以前検討するとしていた新規事業について言及がなかったことを含め、新味のあるトピックはあまり無かったかなという印象です。
ブレない基本方針は流石の一言ですが、今回は総会自体の評価については★★★★☆とさせていただきます。
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