勤め人時代と現在とで、投資手法そのものは大きく変わっていないのですが、心構えや投資先に対する想いの部分ではかなり変化があったように思います。
長期投資に関して言えば、忙しさゆえに余計なノイズに惑わされにくい分、勤め人の方がメンタル面では有利かなという感覚があります。
ただ、リタイアしたことで、良い影響を与えた面もあります。
それは、企業の営みに対する敬意が強まったことです。
元々、私は意識して決算や企業のことを悪く言わないよう努めてきました。
長期投資とは他者への信頼の上に成り立つものであり、良いところを素直に評価できるマインドが必要です。
そしてそのためには、自分がいつも上機嫌でいることも大事です。
ちなみに「ク〇決算」「ク〇株」みたいな言葉を使うのは、脳科学的にも禁物です。
知性を司る「新しい脳」は「主語」を認識できる一方、感情を司る「古い脳」はそれができません。
「古い脳」は他者への悪口を自分自身に向けた悪口ととらえてしまうため、言葉を発した自分自身を傷つけてしまうこととなり、上機嫌ではいられなくなります(こういう類の言葉は、なるべく言わない方がいいですね)。
リタイアしてからというもの、これらの意識に加えて、純粋に世の中に貢献している企業やそこで働く方々への敬意も強まった気がしております。
自分が働けていないので、素直に働いている方々を尊敬できるというか…(半分冗談、半分本気です)。
また以前は、自分が勤めていた会社と無意識のうちに比較してしまうようなフィルターがかかっていて、そことの優劣の判定を下してしまうようなところがあったかと思います。
「良いところを素直に評価できるマインド」は、妙なストレスもない今の方が安定していますし、投資先の日々の営みに対する感謝の念も自然と沸いてきます(これは正直、自分でもびっくりしています)。
こういったことが、IR照会等を通じた企業とのコミュニケーションにおいても、間違いなく好影響を与えています。
その結果、担当の方から良いヒントをいただく機会も多いです。
なんとなくこちらの心持ちが伝わるのでしょうね。
たとえ早急には結果が出ないことが分かっていても、以前と比べて今の方が、より信じて待てる感覚があります。
↑ ポチっとお願いします。
コメント