タワー投資顧問/K1ファンドの伝説の運用者であった、清原達郎氏の話題の本ですね。
最初は「自分とは投資のやり方も全く違うし、合わないかな」と思っていたのですが、書店でほんの数ページめくるやいなや、レジに向かっている自分がいました。
個別株を手掛ける個人投資家は皆、読んだ方がいいというのが読後の感想です。
なぜか。
・現役の機関投資家や証券マンからは決して語られることのない、業界の不都合な真実が書かれている。
・その一方で、個人投資家に有利なフィールド(=「割安小型成長株投資」)が確実に存在することが分かる。
・株式投資をするにあたって大切な、常識を疑いバイアスを味方につける考え方が書かれている。
(「市場は、あなたの意見が少数意見である限りあなたの味方です。」)
・ご自身の失敗についても惜しみなく披露しながら、個人投資家がやってはいけない投資について紙幅を割いている。
(「他人の間違いを他人事だと思わず、自分ごととして学ぶ人」になっていただきたいという、著者の希望が込められている気がします。)
まだまだ学びはたくさんありますが(ネタバレにならないよう、この辺にしておきます)、それぞれ実体験に沿って語られているために説得力があります。
独特の文体も手伝ってグイグイ引き込まれるものがありますね。
私も基本的にはコントラリアンで、自分ではそれなりにバイアスも利用できていると思っていたのですが、この本を読み、胆力が無いだけでなくアンテナの張り方、突き詰め方も全然足りていないことを思い知らされました。
以下の金言を胸に、失敗も重ねながら精進していきたいと思います。
わりとリアルタイムで経験している時期も多く、読み応えがありました。「株式投資の才能」なんてありません。あるのは「自分の失敗からどれだけ学んだか」だけです。
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