長期投資の主役は自分(2)~価値創造の過小評価

投資スタンス

前回は私が手段としての長期投資を行う前提に、「時間がもたらす不確実性」の存在があることをお話ししました。

ではその「不確実性」は、何を引き起こすのでしょうか?

そしてそこから何を見出すのか、言い換えれば、何をリターンの源泉とするのでしょうか?


私はそこには以下の二つがあると考え、実際の投資のエントリー時にも活かしています。

  1. 価値創造の過小評価
  2. リスクの過大評価


では、それぞれについて説明していきます。

価値創造の過小評価

「長期で見れば価格は価値に収れんしていく」というのが、長期投資における前提の一つとして広く共有されておりますが、ここで一つ頭に入れておくべきは、素晴らしい企業の価値は時間を追うごとに高まっていくということです。

これが何を意味するかというと、価値を現時点で完全には把握することはできない、そして実績を重ねるごとにその価値は上方に更新されていくということです。


DCF法を一つ例に取ると、そこで求められる事業価値は「将来生み出すフリーキャッシュフローを現在価値に割り引いたもの」とされています。

しかし「将来生み出すフリーキャッシュフロー」は、数年分(例えば5年)については詳細に予測することになりますが、そこから先は極めてざっくりと、足元の実力からすればかなり保守的な成長率(せいぜい数%)を前提に計算することになります。

先になればなるほど不確実であることに起因する、いわば妥協の産物とも言えます。

現在価値に割り引く以前に、「将来生み出すフリーキャッシュフロー」自体も、ある意味割り引いて見積もっているということですね。

DCF法に限らず、先のことはある程度限定的にしか見積もれないでしょう。


ただ価値創造力のある素晴らしい企業であれば、結果的に易々とそのハードルは越えていき、複利でその価値は高まっていくことになります。

それは現時点では・・・・・完全に織り込むことはできません。

過小評価であったことが事後的に証明されるのを待つ形となります。


だからこそ、「素晴らしい企業をまずまずの価格で買う」だけでも、長期ではそれなりにワークするのだと私は考えています。

そしてその審美眼を養うべく、日々努力を重ねているところです。

(続く)

私が「なんとかショック」のタイミングを利用してグローバル大企業も買っているのは、この観点によるところが大きいです。
にほんブログ村 株ブログ 株 中長期投資へにほんブログ村 株ブログ 株主優待へにほんブログ村 ライフスタイルブログ セミリタイア生活へ
↑ ポチっとお願いします。

コメント

タイトルとURLをコピーしました