小さく失敗する。

投資スタンス

「株主への手紙」が最近公開されたこともあってバフェットの投資行動を調べていたところ、少し前のものですが、以下の二つの記事を見つけました。

ウォーレン・バフェットは実は短期投資家!?バフェットのすごさは銘柄の買い時より売り時にある | トウシル 楽天証券の投資情報メディア
 ウォーレン・バフェットが保有する個人資産が1,000億ドル(約10兆8,000億円)を超えた。ブルームバーグ・ビリオネア指数によると、バフェットの資産は10日に1,004億ドルに急増し、資産1,000億ドル以上を持つ大富豪クラブの6番目…
バフェット氏の運用詳解 「短気」投資家で失敗も多く 編集委員 前田昌孝 - 日本経済新聞
米著名投資家のウォーレン・バフェット氏は割安株の長期投資家として知られるが、実際は買った銘柄の3分の2を5年以内に売却するなど、「短気」投資家の側面もある。2020年1~3月期に出した評価損は646億ドルと、元本超過額(含み益)1377億ドルの47%に達したが、その後の相場回復で276億ドルを取り戻した。運用手腕をどう...


バフェットと言えば「長期投資」のイメージが強いですが、実際の投資行動としては、買ったうちの3分の2は5年以内に売却しているようです。

最近では、TSMCについてわずか数ヶ月でほとんどを売却したとの報道がありましたね。


私は氏の凄さは、エントリー時の銘柄選択眼というよりは、むしろ自らの間違いを認められ、「見切り売り」が躊躇なくできることにあると考えております。

・走りながら自分のシナリオを検証し、絞り込んでいく。

・ダメだと分かれば、素早く見切る。小さく失敗する。

結果として、時間をかけて値上がりした企業群がポートフォリオに残る。


初めから「長期投資ありき」ではなく、上記プロセスを経ての「結果としての長期投資」というのが氏の運用の実態なのではないか? 

「雑草」の刈り取りが上手、ということなのではないか?

ー こんなイメージで捉えるようになり、いつしか自分もそれにならおうと思うようになりました。


この考え方を実践するのに好都合なのが、「いけす」であります。

まだ自分の描いたシナリオが軌道に乗るか不確かな段階では、とりあえず「いけす」で買っておく

・「イケる!」となれば買い集めていって、「控え」、そして「スタメン」へと格上げしていく。


「いけす」にあるうちは、間違っていたとしても傷は浅いです。

この時点で「見切り売り」ができれば、ポートフォリオ全体のリカバリーも容易です。


また、ある程度検証が進み、自分なりにシナリオの妥当性が認められる状態に至っていれば、仮に「控え」「スタメン」となった後で含み損の状態になったとしても、落ち着いていられます。

購入時点より「価値」とのギャップが大きくなっているということですから、自信を持って保有も買い増しもできます。


投資家の理想である「損小利大」に向けて、なかなか理に適ったシステムなのかもしれないと、自分で勝手に気に入っております。

「優待いけす」でヒントをいただいたみきまるさんには、大変感謝しております。
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