「長期投資には不向き」と言われることの多い日本株。
確かに日本経済・社会の現状を踏まえると、「長期潮流」の面で心許ないのは事実かと思います。
ただそれでも、着眼点次第では十分可能だと考えています。
実際に長期投資の可否を検討する際、企業の営む事業内容に関して、私は以下の3つのアンテナを立てています。
- 資源(人的・物的)の有効活用
- 生活者へのコスパ訴求
- 海外に通用する日本のものづくり・サービス
資源(人的・物的)の有効活用
例:eBASE、アバント、カチタス
経済・社会が成熟してくると、例えば「需要<供給」のような状況が起こりがちで、にもかかわらず以前と同じような手順を繰り返していく中で、成長過程では目立たなかったムダや非効率が浮上してくることがあります。
ここを解消する助けとなるような事業には、大きな可能性があると感じております。
特にBtoBにおいては、相手方のコスト削減効果の範囲内で利益を取りに行くことができるので、ムダ・非効率が目に付く分野で課題解決を行っている企業は狙い目です。
生活者へのコスパ訴求
例:ニトリHD、ダブルエー、西松屋チェーン
悲しいかな、一人当たりの可処分所得の伸びを期待することは困難な状況にあります。
そうなると、消費傾向として、程々に満足できて「コスパが良い」と評価される商品・サービスに需要が集まっていくことが考えられます。
コスト競争力の強さの源泉として、効率的なオペレーションを遂行できている企業に注目しています。
特に業界内で尖っているSPA的な企業は有望ですね。
海外に通用する日本のものづくり・サービス
例:HOYA、SHOEI、アートスパークHD
これは文字通りです。
日本のGDPが世界全体に占める割合は6%を切り、またさらに低下していくことは必至です。
長期投資を考える場合には、どうしても海外の需要の取り込みを意識せざるを得ません。
難点は身近に感じられる企業が少ないという点で、ここはエクセレント・カンパニーの分散で対応しようとしているのが現在です。
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こんな感じで自分なりにアンテナを持っておくと、自分が知らない企業に遭遇した時に、投資対象となり得るかどうかの判断がしやすくなります。
私は「割安かどうか」は入り口の時点ではいったん横に置いておいて、流れてきた情報に対してこの3つのアンテナに「ビビッ」と来るかどうかを重視しています。
今の投資先のほとんどは、これらのアンテナに引っ掛かったことに端を発しています。
そして、こういった切り口があった方が、投資先に想いを込めやすいとも実感しているところです。
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コメント
日本の未来はそんなに暗くないと思います。
十分な大きさの領土と領海。高い科学技術能力。豊富な水資源。
高等教育を受けた人間の多さなど決してアメリカや中国に劣っているとは思いません。
これから人口が世界的に増えてきた時に第一次産業が高付加価値産業になる可能性だって大きいと思います。今当たり前に食べられているものが当たり前で無くなった時に日本の第一次産業と豊かな国土は威力を発揮するはずです。そして治安の良さは世界中の企業がビジネスをする時に大きなメリットです。米国株を進める証券会社も多いですが、税の使われ方一つとってもアメリカという国は差別、区別が当たり前の国で、安全と危険が常に隣り合わせの国だと考えさせられます。
ユリウスさんのように、自国の持つポテンシャルを前向きに評価できる方が増えてくると、
日本株も盛り上がってくるでしょうね。
ぜひそうなって欲しいものです。