eBASE株主総会2022(2)説明会編&まとめ(★★★★☆)

株主総会・説明会

続きまして、個人投資家向け決算説明会の模様をお送りします。

こちらは窪田CFOが司会進行をし、岩田社長との2名で進める形でした。

先ほど「元気がない」とのご指摘もありましたので、社長、力強くお願いします!

声質が通りにくいとよく言われますが、できるだけ大きい声で説明させていただきます。
(と、いつも通り抑揚をミニマイズした感じで)


普段のお二人の関係性が垣間見えるようで微笑ましかったです。

岩田社長はやはり、社内的にはいじられキャラなのではないかと思わざるを得ません。

(なお窪田CFOの方が後から当社に合流した形になっていますが、凸版印刷時代は先輩にあたります。)


常包会長とその元部下で立ち上げ、ビジネスモデル重視、オンリーワンをモットーに成長してきた会社であるという窪田CFOの前置きの後、岩田社長による決算内容と網羅的なビジネスモデルに関する説明がありました。

その資料と動画はホームページにアップされております。

eBASE株式会社:IR情報
2022年3月期 決算説明【個人投資家向け】資料及び決算説明動画のお知らせ


動画は極めて平板な語り口調のため眠気を誘いますが、その中で実はさらっと重要なことにも言及されておりました。

これについては別の記事で詳しく書きたいと思います。


この後、事前に配られた「e食なび」登録用のカードについて、窪田CFOより「最寄りの小売さんに『これいいよ!』と勧めていただければ」とのお願いがありました。

質疑応答

窪田CFOより、せっかくの機会なのでざっくばらんにご質問いただければ、とのお話がありました。
岩田社長と窪田CFOの両名での対応となりました。

【質問1】
特許戦略はどのように考えてやっているのか?
日本以外への展開も考えやすいビジネスだと思うが、実際のところはどうか?


(岩田社長)
会長の常包の頭の中にある戦略を遂行するために特許申請をしている。
ミドルウェアや商品コンテンツは、オンリーワンのもの。
一方、スマホアプリそのものは参入企業が多い。
その中でブルーオーシャンに居続け、長く使っていただくことを考えている。

海外については現状考えられていない。
ビジネスモデル・戦略をしっかり構築した上で進めていくのが我々のやり方。
海外に出ていくのは、勝てるシナリオを作ってからということになる。


【質問2】
先ほど質問させていただいた者だが、2nd eBASE に関してほぼ何もないところから「5年で10億」に到達するイメージが沸かない。
具体的にはどのような形でのサブスク課金を考えているのか?

(私からの質問です)


(窪田CFO)
当社はビジネスモデルの中で仕掛けを作り込んでいくことによって、「風が吹けば桶屋が儲かる」的な形で中長期的に果実を得ていくことを目指しているので、なかなか伝わりにくいかもしれない。

分かりやすい例を挙げるとするなら、販促費としてのチラシ。
大きな会社だと年間数十億かけている。
例えば紙とインクをインターネットのコンテンツに置き換えることでコストが1/10になるとすれば、それを実現するためのサービスに対して支払う価値が出てくる。
凸版印刷時代に紙チラシからpdf化を実現した「Shufoo!」を手掛けていたので、その辺りの事情は熟知している。

小売に対して完全なデジタルチラシ化を提案していく形で、彼らのマーケティング予算を狙っている。
ジャストインタイムの広告での効率化を訴求しながらサブスクで課金していくことで、現状のメディアに使っていた販促予算から一部をいただく形を想定している。

(岩田社長)
ざっくり年間10百万×100社で10億をイメージしている。

(窪田CFOが口を挟み)
あ、10億「円」とは言ってませんから。
「元」かもしれないし、そこは念のため(真顔)

(岩田社長)
1社1社の顧客に対しては、商材えびす・コンテンツ利用の積み重ねだ。
商材えびすは食品から入って、日雑、家電と増やしていく…
チラシでエリア×頻度で積み上げていくと、3~4百万…
諸々足していくと、10百万が見えてくる。

eBASE jr.は約18万ユーザーに上るが、その中のごく一部で1社あたり数千万円~数億円の売上が立つ形となっている。
元々ベースはあるので、やがてあるポイントを抜けてくると、飛躍的に数字が積み上がって来る形を妄想している。


→ 顧客のコスト削減に資する提案をし、その成果の一部をフィーとしていただく形が明確にイメージできました。B2Bの王道とも言える方法ですね。これからどんな手を繰り出してくるのか、期待しながら見ていきたいと思います。

【質問3】
「マスタデータえびす」について教えていただきたい。
今後3年で累計3億円の売上目標としているが、利用会員10社×年間60万円の利用料金ではとても届かないのでは?
たくさんの会社が今後利用することを想定している?


(岩田社長)
マスタデータえびすはB2Bの新サービス。
サービスそのものは月額いくらの少額のものだが、MDMeBASE30百万円、カスタマイズを加えて50百万円といったように、他のサービスと連携して売上を作っていくものである。
関連販売含めて30百万円×10社の想定で、マスタデータえびすはいわば撒き餌と考えていただいて良い。

(窪田CFO)
商材えびすは、メーカーがデータを登録するもの。
マスタデータえびすは、各小売が集めたデータの互助会的な仕組み。
この2つを挟み打ちすることで、データの精度向上を狙っている。

商材えびすの新規導入のネックとなっていたのは、「メーカー側の登録ミスがあったらどうする?」という小売側の懸念。
そこで(利用者がメンテナンスをしていくことで精度が高まっていく)データベースのウィキペディア的なもの、エコシステムができれば、導入のハードルが下がるだろうという狙いで開発したものだ。


→ プレスリリースを見ているだけでは開発の意図今一つピンと来なくても、こうして分かりやすくお話いただけると理解が進みます。

【質問4】
社長とCFOは株式投資をされたことがあるか、自社株買いの価格・根拠に合理性はあるのか教えていただきたい。


(窪田CFO)
過去には株式投資をしていたことはある。
今は株主であると同時に経営の一角を担う者として、eBASEを伸ばすことに注力している。

自社株買いは福利厚生目的でストックオプション的な金庫株を確保するためのもの。
順調に消化が進み数が減ったきた中で内規に従って決定したものであり、そこに恣意性は無い。
自社株買いの執行は証券代行に任せており、株価に対してうんぬんはこちらからは言っていない。

株価が高いか安いかについては言及する立場にはないが、業績が株価に反映されていくものと考えている。


以上で説明会の方の質疑も終了です(14:54)。

所感

今回は久しぶりに説明会もある株主総会となり、窪田CFOからのお話もたくさん伺うことができました。

質疑応答を通して得られた情報は、今までの当社の総会の中では一番充実していたと思います。

前期までで成長がいったん止まってしまった反省と今後にかける意気込みを、3名の方々からの発言を通して強く感じ取ることもできました。


株主総会での事業報告についてはもうちょっと簡略化して欲しいなと思いつつ、総じて有意義な総会&説明会だった印象です。

評価は★5つ寄りの★★★★☆とします。

約2時間、たっぷりと時間を取っていただいたのはありがたかったです。
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