工場見学会
株主総会が終わると、約40分の工場見学会です。
複数人ごとに分かれた班に社員が1人ずつ付き、工場内をぐるっと案内していただけます。
当然ながら、工場内の写真は撮ることができません。
代わりに会社HPのリンクを貼っておきますので、雰囲気をつかんでいただければと思います。
まず印象に残ったのは、とても清潔だということです。
当社の凄いところは、天然調味料製造の完全自動化に起因する圧倒的なコスト競争力です。
街のラーメン屋を思い浮かべてください。
豚や鶏の骨、魚のあら、昆布、野菜などを長時間かけて煮込んで、秘伝のスープを作っているわけですよね。
「3K(キツイ、キタナイ、キケン)」という言葉が昔流行りましたが、これを全て人手でやるとなると、過酷な労働環境とならざるを得ないのは容易に想像できると思います。
ところがこの会社は、その抽出工程を全自動でできるようにしてしまった。
だから体力も要らないし清潔で安全。
しかも、コンピューター制御で自由自在に好みの味を再現することができる。
こうなれば各方面から引っ張りダコで、一度その良さが認識されると業界全体にあっという間に浸透します。
そりゃ営業利益率も平気で20%を超えてくる訳です。
確かに、抽出・加工・計量・混合や粉末製造といったプロセスには、全く人が見当たりませんでした。
個人的には、鶏ガラなどの残滓をどのようにピックアップし処理しているのかが気になりましたが(おそらく最終的にはバイオ技術を用いて有機野菜栽培の肥料に使われているのでしょう)、ここにも門外不出のノウハウがあるのでしょうね。
一方で、人手がかかっている箇所も確認することができました。
包装の最終工程と、最終製品の製造ラインです。
近年、当社は小売業PB向けにビーフカレー・ビーフシチューといった最終製品を製造するようになりました。
当社が最終製品まで手掛けることで、製造工程の中での調味料の濃縮→還元のプロセスを省略でき、しかも風味を損なわずに済みます。
セブンプレミアムゴールドの「金のビーフシチュー」がまさにそれですね。
遠目からですが、具材を入れ込む工程には相応に人手がかかっている印象を受けました。
新しい分野として付加価値の取り込みに注力している訳ですが、逆に言うと天然調味料製造そのものにおいては、国内でやることがなくなってきている、食品業界において既に多くの分野で「味」を支配する状況を作ってしまっているとも言えるかと思います。
工場見学会を通じて、逆説的に海外の市場開拓が成長ドライバーなのだなと改めて意識することとなりました。
昼食
総会会場に戻ると、昼食が用意されておりました。
地元のお弁当屋さんのもののようですが、サーモントラウトの西京焼、牛肉すき煮風など、かなり充実した内容で美味しかったです。
食べ終わる頃には、ほとんどの人が帰途に就いてしまいました。
残ったのは十名余り。
あれ、これから役員懇親会があるのに?
(続く)
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