この本を私なりに要約すると、以下のようになります。
- 21世紀になり、会社という「箱」がセーフティネットを用意してくれる時代は終わり、会社のための黙々と働いていても報われない時代となった
- SNSを活用し「広い社会のために善いことをする」ことが、これからは正しい生存戦略となる
会社というのは「きずな」で結ばれた強いコミュニティであったのですが、それは見方を変えれば「同調圧力」にもなり得るものです。
「会社は『与えられた』コミュニティであり維持していくのが大変だからこそ、『きずな』を持ち出して求心力を高めていた」という著者の指摘にはハッとさせられるものがありました。
「きずな」で結ばれた強いコミュニティは安心感があって魅力的な部分がありますが、それだけに自分がそこからはじき出された時、どう生きていくべきかを考えなくてはなりません。
会社員生活からのアーリーリタイア本として読んでみると(恐らく著者はその層を意識してはいないと思いますが)、なかなか味わい深く、心に刺さるものがありました。
ありのままの自分を知ってもらいつつ「淡いつながり」を広げながら、社会に貢献するための手段としてSNSを活用する。
自分にとっても、この方向性はしっくり来ますね。
5年前と少し古い本ですが、かえって時代の過渡期をリアルに感じていた著者の主張が生々しく伝わるものがありました。
今「箱」の中にいて、アーリーリタイアを検討中の方にオススメしておきます。



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