三十年以上にわたる世界的な一流投資家へのインタビューを通じて金融ジャーナリストである著者が体得した、投資の極意と幸福の哲学を伝える本です。
原題は「RICHER,WISER,HAPPIER」。
投資手法そのものというよりは、一流投資家たちが日々を何を考え、何に幸せを見出しているのかという、その「生き様」に重点を置いた本であり、大変貴重な内容です。
まず、目次からして奮っています。
序章 投資家は何を考えているのか
第一章 ウォーレン・バフェットの模倣者──堂々と他者の知恵で成功する
第二章 孤独をいとわない──群れない勇気をもった孤高の変わり者が市場に勝つ
第三章 すべては変化する──予測できない未来にどう臨む? ハワード・マークスに訊け
第四章 倒れない投資家──永らえる富をいかに築き、混沌の世を生きぬくか
第五章 シンプルは究極の洗練──大きなリターンはシンプルを極めた先に
第六章 ニックとザックの大冒険──型破りな投資家二人組に見る、目先の甘い話に乗らない者が特大の褒美をつかむ理由
第七章 ハイパフォーマンスを生む習慣──複利的に効果の増す習慣を身につけて圧倒的な競争力を築く
第八章 愚行をつぶす──チャーリー・マンガーが実践するミス減らしの戦略に学ぼう
エピローグ 富の向こう──金はたいせつだが豊かな人生に不可欠ではない
どの章も、学びしかありません。
あっという間に線だらけになってしまいました。
あまり日本では有名ではない投資家もたくさん出てきて、名言コレクターの私にとっては嬉しいのですが、最近どハマりしているモニッシュ・パブライが第一章に出てくるのが素晴らしいです。
みんな格好つけたがるんだよね。プライドが高いというか、でも偉大な模倣者(クローナー)を目指すなら、そんなものは捨てなくちゃ
モニッシュ・パブライ
「模倣」(クローニング)はこの本の大きなテーマの一つです。
偉大なる投資家たちの学びを吸収して自分のものとすべく、本棚の一番目立つところに置いて何度も読み返したいと思いました。
自由な立場でいる。
自分のやりたいことをやりたいようにできる力をもつ。
そしてそのために、
自分にとって何がいちばんだいじで、自分がいちばんうまくできることは何かを正直に見きわめる。
本当にだいじな領域でずっと向上していけるような習慣を身につけ、じゃまになる習慣は差しひく。
投資そのものに即効性のある本であるとは言えませんが、こうした投資を通じて「よりよく生きる」ことに関心の高い方にとっては、なかなか得がたい本であること請け合いです。
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コメント
やはりこれを読まれていましたか。こちら、図書館にリクエストしたら買ってくれたので、現在、半分ぐらい読んだところです。これは自分で買い直そうかな。手元なおいて読み返すのにもよさそうですので。
株式投資をはじめてしばらくして「マーケットの魔術師」シリーズを読んでとても面白かった記憶があります。これはトレーダーズ系の方が多かったですが、こちらはインベスター系の方が多いですね。みなさん、やはり非常に慎重なのが印象的です。
室堂、外国人の方が多かったですが。コロナ以前に雪の大谷の時に行きましたが、中国の団体のお客さんがいっぱいでした。ただ、メインの場所のみで温泉まで行くと人は少なかったですが。雪原に雷鳥もいて面白かったです。
旅行の良いお供になりました。
良い本紹介していただきありがとうございました。AmazonのKindleで購入させていただきました。一章いいですね。模倣を追求する感じ初めて読んだ内容もありとても楽しく読めました。
こちらこそコメントをありがとうございます。
記事にした甲斐がありました。