日特エンジニアリング株主総会2019(2)(★★★★☆)

株主総会・説明会

株主総会の質疑応答の続きです。

質疑応答(その2)

Q
社長のおっしゃる「地上戦」で大事なのは、コミュニケーション能力だと思う。

前期の3Q決算短信を見て売上達成は不可能ではないかと思い、IRに確認させていただいたところ、「達成可能だ。下方修正は無い」と即答された。
しかしながら、実際には本決算発表の前日という土壇場で下方修正となった。
リードタイムが9.5か月と長期で、オーダーキャンセルや納期の延期があったのだろうが、その状況がきちんと伝わっていたのか。
上から目線で現場からの声を無視し、情報が集まらないような体質があるのではないか。

また、働き方改革は時代の要請だ。安川電機のように無人化を進めてはどうか。

(おやおや、随分と挑発的な質問ですね…)

A
まずはアドバイスに感謝する。
我々は個別生産を行っており、設計から入って機械を作り上げる。
これを無人化することは不可能だ。

生産性を上げていくためには、設計のデータ化が必要なのと、最初の段階で「握り」の部分をしっかりすることだと思う。
納期までに時間を要するのは、先方の仕様が固まらないという事情があり、それを待っていると9~10か月を要してしまう。

個別生産を行う上では、オーナーシップを一人一人が持つことが大事
上から言われるのを待つのではなく、各人が当事者意識を持って業務を遂行する体制が必要。
どうかご理解をいただきたい。


楽しい話をありがとうございます。
中長期で売上高500億円を目指す上で、いくつか提案・確認をさせていただきたい。
・ロボットにティーチングプレーバック方式で作業を教えるだけでなく、AIの活用もしたらどうか。
・生産現場のデバイスは重要だと思うが、どこと手を組むのか。
・グローバルに展開する中で、技術屋の確保はできているか。

A
AIは画像・音声・言語の分野では相当進んでいるが、それ以外は未知数。
人間の思考は変わっていくからこそ進歩があり、AIの活用は考えていない。
制御関係は安川さん・三菱さんといったところとタイアップしている。
人材育成に関しては、タテに日本で教え、ヨコに現地で展開している。
おかげさまで現地の人間は相当強くなってきている。
自動設備は摺り合わせが必要で難しいものがあるが、その分付加価値は高い。
これからも日本の文化を伝えていく。

(株主総会の日程に関する話など、一部の質疑は省略致しました。)

所感

株主歴の長い方が多い印象で、質問は本質的な部分にまで切り込むものが多かったです。
近藤社長はやや持論に走る傾向がありましたが、一つ一つに丁寧に答えていたのは印象的でした。

ここで終わりかと思ったのですが、現地で初めて懇親会があることを知りました

懇親会

懇親会会場へ移動すると、そこにはビュッフェスタイルで料理が並んでおりました。
これは予想していなかったですね。
クリレスの優待を使って食事しようと思っていただけにラッキーです。

近藤社長から今後のビジョンについてスライドを使いながら15分程説明があった後、懇親会のスタートとなりました。

各テーブルにはビール瓶とコップが置かれ、準備が整うと近藤社長より乾杯のご発声。
町工場の良い部分はそのままに、グローバル企業へと成長している感じがとても良いですね。

料理は品数も多く充実していました。
総会集中日で東京から離れた場所のため、マナーのよろしくない方々が遠征してきてないのでしょうね。
ゆっくりいただくことができました。

近藤社長に話しかけることもできますし(「下方修正で文句を言われたのは初めてだ」とボヤいていらっしゃいましたが)、とても良い雰囲気の会でした。

全体を通しての所感

質疑応答の中で、日本のものづくりを大事にする姿勢を繰り返し伺うことができ、ますます近藤社長のファンになりました。

ただお話は全体的に素晴らしかったのですが、株価対策等を求める個人株主への配慮に関してはやや物足りなさを感じる部分があったので、懇親会や後述のお土産の素晴らしさも考慮しつつも、評価は ★★★★☆ とします。

できればまた来年も足を運びたい株主総会であることは間違いありません。

お土産

福砂屋のどっしりとしたカステラ2本入りと、当社の紹介本です。
これはどちらも嬉しいですね!

相当お金がかかっているであろう株主総会でしたが、それがファン作りに貢献しているという印象を持ちました。

現保有分は長期保有をしていくつもりですので、これから本でたっぷり勉強させていただきます。
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