一部で話題になっているこの本、タイトルの上手さに引き寄せられる形で読んでみました。
「株価は高いのに庶民の生活は苦しい」という現在の矛盾したように思える状況がテーマ。
相場的にもタイムリーですね。
第一線のエコノミストとして客観性の高いデータを多数用いながらも、あくまで生活者目線でのわかりやすい分析が光る、大変読みやすい好著です。
私なりに、以下にポイントを列記いたします。
- 株価と名目GDPの推移は、これまで軌を一にしている。
- 実質GDPは「数量」、名目GDPは「金額」。「数量」が不変でも、値上げによって「金額」が増えれば企業収益は拡大する。
- GDP占める製造業のウェイトは2割未満に過ぎないものの、日経225のうち製造業は約6割を占める。個人消費が停滞するような状況にあっても、海外市場で自動車や半導体が好調だと株価指数は上昇する傾向。
- 日本はインフレ経済に移行した可能性が高い。「値上げは悪」という考え方も変化した。
- 「株価不況」ともいうべき状況は、企業が稼いだ恩恵が株主還元に偏り、労働者への還元が後回しにされたことが主因。そこにインフレが襲来したことで、株高と生活実感の悪化が併存する状況に。
そしてこうした構造に対する個人の防衛策として、ある意味「逆手にとる」発想から、インフレに強い株式投資が推奨されています。
株式投資といっても、売買によって稼ぐ行為については言及されておらず、インフレ対策としてのアセットアロケーションの観点からその妥当性が述べられているところに、私は大変好感を抱きました。
生活実感を通じて株式投資の必要性を感じ始めた方には、強く背中を押してくれる本だと思います。
そして株式投資を既に始められている方にとっても、生活防衛の必須スキルであることを再認識させられ、モチベーションに改めて火をつけてくれる本だという印象を持ちました。
(8/21までKindle本サマーセール中です)
インフレの状況が整ったら、そりゃ海外の投資家も日本株を買ってくるよねと納得できます。↑ ポチっと & ↓ Xでのシェア をお願いします。
Tweet


コメント