今枝昌宏『実務で使える戦略の教科書』を読む。

読書

『ビジネスモデルの教科書』の今枝さんによる「戦略」の教科書です。

この手の本は、とかく分析手法・フレームワークや用語の羅列に留まりがちで、なかなか通読はしんどいものがあります。
学説が乱立していて、まとまりがないというのもあって。

ただこちらは、辞典・図鑑的に使えるだけでなく、純粋に読み物としても面白いのが出色です。
これが両立できている本はなかなかないと思います。

「戦略」の全体像を示した上で、その立案過程に沿って個々のフレームワークや用語を整理し、その解説を当てはめる体裁をとっているため、とにかく頭に入りやすいです。

本書の構成は以下のようになっています。

 導入部:戦略の基礎

 第1部:戦いのフィールドを選択する
 (市場の特性と選択、競合との棲み分け、経営資源からの視点etc.)

 第2部:自社側の陣形構築
 (事業機能と主要成功要因、ビジネスモデルと事業構造、競合の非対称性の利用、財務モデルetc.)

 第3部:戦いの組み立て
 (シナリオと不確実性、ストーリー、イノベーションetc.)

流れが自然ですよね。
「なるほど。だから『実務で使える』なのか」と頷かされました。

おそらく、その深さはともかくとして、株式投資を行うにおいて必要な戦略論はほぼ網羅されているのではないでしょうか。

日本企業を中心に身近な実例も豊富で、投資先企業に当てはめて考えながら読み進めると、色々な気付きを得られること請け合いです。

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「ビジネスモデル」は「市場」と対比される「自社側の仕組み」。言葉の定義も切れ味が鋭いです。
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