ということで、農林中金バリューインベストメンツ(NVIC)さん主催のブロガー座談会なのであります。
同社は「農林中金<パートナーズ>長期厳選投資おおぶね」(私もiDeCoで資金を投じています)の助言を行っており、最近はマーケティング精鋭集団「刀」さんと提携したり、このような意見交換の場を設定する等、個人投資家へのアプローチに注力しているところです。
縁あって、前回に続きお声がけをいただきました。
構成は、最高運用責任者・奥野一成さんの独自の投資哲学に基づく大演説会(30分の予定が、予想通り1時間に…)の後、質疑応答・ディスカッションという流れです。
今回及び次回で、その大演説会の中で個人的に響いた部分とディスカションの内容をピックアップして紹介させていただきたいと思います(主に日本の個別株投資家としての観点から)。
《ご参考》
奥野さんの投資哲学:賢者の選択 FUSION ご出演時の動画
《参加された方々の記事》(五十音順)
菟道りんたろうさん
https://arts-investment.blogspot.com/2019/09/blog-post_23.html
かえるさん (と、お子さん)
https://kaeru.orio.jp/entry/2019/09/26/110750
Shunichi Shimoyamaさん
https://twitter.com/shimo1974/status/1175705535871500288
パーサモウニアスさん
http://kojyalekobo.blog.fc2.com/blog-entry-567.html
rennyさん
https://note.mu/renny/n/na14d1e3453a7
「構造的に強靭な企業」を厳選。
「付加価値の高い産業」「圧倒的な競争優位性」「長期的な潮流」。
この3つの基準は、私も個別株をピックアップする上でいつも念頭に置いています。
日本の中小型株では3つ全てを満たすものは限られますが、できればこのベン図の中心に位置づけられるような企業群を中心にポートフォリオを組みたいものです。
ここで大事なのは、成長スピードが急過ぎる産業を選ばないということです。
「業界の構成企業が安定的であり、シェアを取るのに時間を要するからこそ、新規参入を寄せつけない」という観点は、非常に示唆に富んでいますね。
そして競争優位性という観点からは、
「相手が弱ければいい」「誰が負けないのか」
といった辺りの意識も、常に持っておきたいところです。
TOPIXはゼロサムゲームに近い。
このスライドは、日米株式のインデックスとBPSとを15年にわたり比較したものです。
大きな流れでは連動しているのがお分かりいただけるかと思います。
日米株式のインデックスのパフォーマンスの決定的な違いは、構成企業の純資産の積み上がり方に端的に表れているのです。
なぜこうなってしまうのかと言えば、価値を生んでいないものは除外される米株インデックス(アメリカの資本市場が持つダイナミズム!)とは違い、TOPIXは市場全体の平均でしかないという点にあります。
高度経済成長の名残から銀行の数が多すぎる弊害もあって、本来生かされるべきではない企業(赤字で純資産を毀損しやすい脆弱な企業)が退出せず、産業の新陳代謝が極めて鈍い状況が、本邦の株式市場にも反映されています。
「TOPIXはゼロサムゲームである」
「上がるか下がるか分からないから、ボラティリティが高くなる」
奥野さんがおっしゃったこれらの言葉は、深く胸に刻むべきだと思いました。
やはり日本の株式市場に関しては、いい会社を選ぶ必要があるということです。
(続く)
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