「重要文化的景観」遊子水荷浦の段畑(1)~24年4月 宇和海・四万十旅行記その2

旅行

南国ムードの漂う宇和島駅。

予土線の海洋堂ホビートレイン「かっぱうようよ」号を眺めたり、軽く菓子パンを食べたりして時間調整をした後は…

宇和海に突き出た、三浦半島方面へと向かう路線バスに乗ります。

沿岸部にやってきました。

宇和海のリアス式海岸です。

くねくねとした海岸線に沿うようにバスは進んでいきますが、次々と現れる湾内の美しい景色に目が釘付けです。

小さな漁港や船着き場を備えた集落ごとにバス停がある印象です。

いやあ、バス旅もいいものですね。

宇和島市遊子(ゆす)の水ヶ浦(水荷浦)に到着しました。

正面に要塞のようにそびえるのが、ジャガイモを作っている階段状の畑地です。
この畑をこの地では「段畑」と呼んでいます。

「だんだん茶屋」(平日は休業の模様)と地元産品を販売している「だんだん屋」。

それでは登っていきましょう。

細かく積み上げられた石垣に、既に圧倒されております。

まさしく「耕して天に上る」。

帯状の狭い耕作地にジャガイモがびっしりと植えられ、それがまるで空に至るかのように平均40度の急斜面に段が続いています。
みかん畑のように、輸送用のスロープも設けられています。

ジャガイモの葉の緑と石垣のグレーの色の組み合わせも独特ですね。
収穫の時季なので、葉っぱが青々としている場所が多かったです。

一つの段の幅は1m、高さは1.5mほど。

道のない段と段の間は、梯子を使って上り下りするのですね。

山が海に迫るこの地で耕作地を確保するには、こうするしかなかったということでしょうか。

写真で事前に見ていても確かに美しさは伝わってくるのですが、実際に現地を訪れてみないと、多いところで60段以上もあるこの段畑の凄み、そして先人のご苦労を体感することはできませんでした。

段畑の上からの水荷浦の眺めも素晴らしかったです。

「美しい日本のむら景観百選」、そして四国で初めての重要文化的景観にも選ばれています。

バスも使いこなしながら、全国津々浦々の美しい景観を訪ねてみたいとの思いを強くしました。
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