それでは母屋から大浴場に向かいます。
途中、米蔵だった石の蔵を移築して改装した別邸の「石蔵」を通ります。
ここには4室の客室があって全て露天風呂付きだそうで、憧れの部屋ですね。
「天降門」と書いてあります。
母屋から浴槽のある場所までは少し距離がありますが、これには理由があります。
妙見石原荘さんは6つの源泉を持っているそうで、そのうち3箇所から自噴する源泉の近くにそれぞれ浴槽(天降殿、椋の木野天風呂、「石蔵」客室露天)を作っているからなんです。
泉質はナトリウム・マグネシウム・カルシウムー炭酸水素塩温泉。
「温泉は生きもの」という考えで、炭酸ガスをできるだけそのままの状態で楽しめるよう、鮮度を大事にする姿勢がうかがえて素晴らしいですね。
このアプローチも気分を盛り上げてくれます。
途中、「薬泉」と称された飲泉場があります。
その近くに休憩所があります。
あぶったマシュマロと焼酎をここでいただくことができます。
「天降殿」に着きました。
それでは大浴場へ。
脱衣所には、このようにタオルがたくさん用意されています。
いざ、中へ。
薄緑色の濁り湯にアーティストによる壁画が独特で、この地にふさわしく神秘的です。
窓の外、緑の向こうには天降川が流れています。
私は使いませんでしたが、サウナと水風呂もあります。
洗い場です。
1時間で1ターンするような浴槽設計がなされていて、源泉かけ流しの新鮮なお湯がドバドバと注ぎ込まれます。
どのお湯も空気に触れさせない形での熱交換器による温度管理がしっかりなされており、メタケイ酸豊富な「美肌の湯」はとても気持ちがいいです。
浴後は湯上がりラウンジで休憩します。
アイスキャンディーもありますが。
コーヒーもいただけます。
ということで、まったりと余韻を楽しみました。
一度部屋に戻りしばらく休憩した後、次は予約していた貸切露天風呂の一つ、「睦実の湯」へ。
「天降殿」から階段を下ります。
この小径を歩いていくと…
不思議な形をした湯小屋が見えてきました。
脱衣所のすぐ横でかけ湯をし…
狭く緩やかなスロープを下っていくと…
天降川に突き出た位置に浴槽が!!
外から見た通り、丸い湯舟でした。
貸切にはもったいないくらいの大きさがあります。
座ることのできる板に湯口があります。
そして湯舟の中にLEDライトがあり、微炭酸のお湯のシュワシュワ感が視覚でも楽しめるという仕掛け。
目の前の天降川の流れがダイナミックなため、音も凄いですね。
インフィニティ感のある湯舟から見上げると、ようやく青空も見えてきました。
水と緑と空を眺めつつ滑らかなお湯を五感で楽しめる、ちょっと他では味わえない極上体験。
予約時間の40分があっという間に感じられました。
湯上がりラウンジで、今度はフルーツ紅茶を楽しみました。
野趣あふれる高級旅館。ありそうでなかなか無い気がします。
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