書店の投資関連書籍のコーナーに足を運んでおりますと、ここ1~2年で個人投資家の書いた本が非常に増えてきたと感じます。
こうした本は売れてナンボの世界ですから、「わかりやすさ」「ハードルの低さ」が優先されます。
まずタイトルからしてそうですよね。
1冊の本に収められる情報量には限りがありますから、内容はどうしても浅くなってしまうのは否めません。
投資手法の理論的な背景などは専門家の本にかなうわけがありませんし、そもそもその役割は期待されていないはずです。
その一方で、本を書かれる方は「個人投資家の裾野を広げたい」という動機を持って取り組まれた方がほとんどだと思います。
であればこそ、
「わかりやすかった」「ためになった気がする」
ではなく、
「自分にはまだまだ勉強が足りていない」「もっと勉強しなくては」
と思わせる内容でなくてはならないと考えています。
- 自分が初心者の頃から今に至るまでに、どんな勉強をしてきたか
- 読者は次にどんな勉強をしたらよいか(読むべき書籍・学ぶべき分野など)
成功した個人投資家に求められる役割は、こういったことを伝えることなのではないでしょうか。
その本はあくまで「入門」としての位置付けにとどめる形で。
その方も1冊の本でまとめられるほど、浅い学びをしてきたわけではないはずです。
- せっかく投資に興味を持ってくれた方には、つまらないことで退場したりせず、長くこの世界に居続けて欲しい
- そのために、多くの方から学び続けることを忘れないで欲しい
個人投資家の裾野を広げ定着させるには、このようなメッセージを発信していくことが重要だと考えます。
自分の劣化版コピーを作ったって仕方がありません(「養分」として育てる意図があるなら別ですが)。
芽生えた意識を大切にし、自分が踏み台になって、自立した投資家を増やしていくくらいの気概を持って書かれた本を、私は読みたいです。
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