17:30からの夕食まで時間がありますので、近くにある金剛峯寺へ。
正門に入る前の時点から既に漂う厳かな空気に、背筋の伸びる思いがします。
高野山真言宗の総本山らしく、大変風格のある主殿。
檜皮葺(ひわだぶき)の屋根には、よく見ると防火用の桶(天水桶)が設置してあります。
玄関に入るとすぐ巨大な高野杉が出迎えてくれます。
狩野派の絵師により描かれた数々の部屋の襖絵が大変美しいのですが、撮影は禁止です。
これは現地を訪れた方のお楽しみということで。
ゆったりとした広間のある新別殿。
蟠龍庭(ばんりゅうてい)。
石庭として国内で最大級の面積とのことです(2,340㎡)。
敷き詰められた京の白川砂は雲海を、点在する弘法大師ゆかりの四国の花崗岩は雌雄の龍を表現しています。
手前の雌の龍と奥に位置する雄の龍とが向かい合い、奥殿を守るような形。
静謐なひと時。
建物の間を流れる初夏の風がとても気持ち良かったです。
僧侶の食事を賄う台所。
囲炉裏の間には千住博画伯による見事な障屏画「瀧図」があり、しばし目を奪われました。
観光客がほとんどおらず、ゆっくり過ごすことができました。
この正門は昔は天皇と皇族、高野山の重職だけがくぐることを許された神聖な門だったそうです。
今でも一般の僧侶は右側の小さな入口を専ら利用しているとのこと。
宿坊に戻ってきました。
ひと風呂浴びて、夕食の時間。
精進料理は部屋で提供される形です。
「真言密教の聖地で飲んでもいいのかな?」(※弘法大師も部分的には飲酒を認めていたらしいです)と思いつつ、せっかくなので宿坊向けに販売されているクラフトビール「天空般若」を。
冷涼な気候を生かし、ビールの原料となるホップ作りが地元で行われているそうです。
香り良く深みもあり、大変美味しくいただけました。
先付けの蕗とぜんまいの黒染め。
胡麻豆腐。
汲み上げ湯葉。
彩り美しい八寸。
けんちん寄せ豆腐のお吸い物。
笹包みの赤米ひじき御飯。
松の実がじつに良いアクセントとなっています。
冷やし鉢は丸茄子と白ずいきの吉野煮。
お出汁がじんわりと体に染みわたります。
そして高野豆腐の天ぷらの、衝撃的な美味しさ!!
湯葉にゅうめん。
植物性の食材で作られているだけでなく刺激物もほとんどないお食事に、体が喜んでいるのが分かります。
季節のデザートで〆。
精進料理に定評があるということで一乗院さんを選びましたが、大正解だったようです!
《1日目:6/24(金)の旅程》
羽田空港 7:20ーSKY101便→8:35 神戸空港 9:15ーポートライナー→9:23 市民広場 10:55→11:05 三宮…神戸三宮 11:22ー阪神本線→12:03 大阪難波…難波 13:02ー南海高野線→13:52 橋本 14:07→14:50 極楽橋 14:55ー南海高野山ケーブル→15:00 高野山 15:05ー南海りんかんバス・21高野山内線(一の橋口経由)・奥の院前行→15:15 千手院橋(東)
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