新しいシリーズの第一弾は、「e食住ビジュアルレシート」(以下、「ビジュアルレシート」)を2月にプレスリリースしたeBASEです。
今回はそのビジュアルレシートについて見ていきましょう。
通常、紙として提供されるお買い上げ商品の明細、レシート購買情報を、スマートフォンで、その商品画像、商品詳細情報までビジュアルに閲覧が可能となります。
ビジュアルレシートの概要、特長
(サンプルはこちらのサイトから確認することができます。)
まずは紙のレシートから二次元コードを読み取ることから始まり(この時点で商品詳細情報や関連料理レシピ情報は閲覧可能)、「e食住なび」にログイン後はそのレシートを保存・蓄積、それを「食ログ」や「買い置き」(これは便利!消耗品の在庫管理ができます)に展開していくこととなります。
ただ消費者の目線からすると、「いちいち毎回読み取るのは面倒だし、結局使わないんじゃないの?」と思われるかもしれません。
鍵は小売のアプリ
ここで見落としてはならないのが、「小売等の顧客向けアプリと連携」という今後のサービス展開についてです。
現時点では、当社としてもビジュアルレシートは各社アプリ経由での普及を目指しているということです。
重要なポイントですので、以下、順を追って説明していきましょう。
まずこのサービスのビジネスモデルは「B2B2C」であり、マネタイズは消費者からではなく小売からとなります。
従って、小売に対してこのサービスの魅力を訴求し、受注を獲得していく必要があります。
小売にとっての最重点課題はもちろん集客であり、「囲い込み」のためのアプリを、いかに消費者のスマホに入り込ませるかに苦労しているという現実があります。
ありきたりなクーポン施策だけでは、もはや店舗間を回遊する消費者を惹きつけることはできません。
一方、世に出たばかりのビジュアルレシートは、小売にとって強力な他社との差別化ツールとなる可能性を秘めています。
「e食住なび」と組み合わせることで商品の在庫管理が可能になったり、購入いただいた商品ごとの関連商品提案や安価なPBのレコメンドが可能になったりと、新たな価値を創出することができます。
このビジュアルレシートは消費者にとって各小売のアプリをインストールする誘因となりますので、各小売として「マーケティング予算の中から」eBASE社にお支払いしよう、という話にも繋がっていくわけです。
浸透を促す仕組み
またこの浸透戦略の上手いところは、各社アプリを経由することによって、消費者にとっての「面倒」というハードルを下げることもできるという点です。
一度各社アプリからレシートにある二次元コードを読み込むと、小売側の自社顧客番号と「e食住なびID」とが紐付けられることになります。
すると次回からは、いつも通り各社アプリあるいは会員カードをレジの際に提示するだけで、レシートデータは「e食住なび」の方の「Myレシート」にも自動的に登録され、それが蓄積されていくような仕組みを備えております(またそれが、次の展開にも繋がります)。
「このビジュアルレシートは結構便利だな」という体験をしていただければ、消費者は各社アプリ(及びそのバックにある「e食住なび」)を好んで使うようになるでしょう。
以上から、小売にとっての「囲い込み」の強力な手段として、このサービスの有用性を認識してもらえる可能性は高いのではないかと想像します。
また、既存のeBASEユーザーの小売だけでなく、未導入の小売に対しても訴求できるという点で、当社にとって「1st eBASE」の基盤強化にも繋がることでしょう。
新たな成長曲線
「各業界における商品情報交換、デジタル情報流通の全体最適化」により、各業界における業務上の無駄を無くしていくことで人件費を中心としたコスト削減に寄与し、その中から分け前をいただくというのが、従前の「1st eBASE」のビジネスモデルでした。
一方、新たに取り組みが始まった「B2B2C」としての「2nd eBASE」は、チラシの印刷代も含めた「マーケティング予算」という新たなサイフも狙っていくものです。
よって戦略が軌道に乗れば、当社の成長曲線は自ずと上方に屈曲していくこととなるでしょう。
またこの動きがじわじわと広がり、ビジュアルレシートを通して「e食住なび」の活用度合いが増してくると、今度は当社及び当社顧客(小売・メーカー)にとって、より大きな展開も見えてくることになります。
この続きは、気が向いたらまた年内のどこかで。
集めてきた断片的な情報が、パズルのように組み上がっていく過程が楽しいです。↑ ポチっとお願いします。
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