(31 Sons de modeのノベルティ。早くもコラボ実現!?)
上場以来毎回参加しており、早いもので6回目になりました。
絶えず挑戦をしている企業ということもあり、毎回お聞きしたいことがいくつも出てきますね。
今回も複数、質問をさせていただきました。

株主総会
2025年4月25日(金)午前10時30分
東京都渋谷区恵比寿一丁目20番8号
エビススバルビル EBiS303
5階 カンファレンススペース
お土産 無し
会場は前回と同じです。
(「株式会社ダブルエー 第24期定時株主総会」みたいな会場案内ボードを撮ることができなかったので、アイキャッチ画像は総会後に訪れた店舗の写真で代用しました。)
用意されていた100席に対し、参加者は20名程度でした。
株式分割で株主数が増え、プライム上場後初ということもあってだいぶ席数を増やされていましたが、蓋を開けてみれば前回より参加者が減っているという。。
充実した優待がここに来て知られつつありますが、もうそれだけで皆さん満足されているということなのかもしれません。
それは同時に成長株としての評価がまだまだ不十分であることの証とも思われ、この出席状況からも評価余地の大きさを感じた次第です。
議長は肖社長。
卑弥呼の新井社長(中井取締役)のオーラが、心なしかまた増している気がしました(笑)
監査報告は、招集ご通知に際しての電子提供措置事項の通りということで省略。
事業報告・議案も、例年通り要点のみを自動音声のナレーション付きで映像を流す形で無駄がありません。
ナレーションを聞いていて感じたのですが、婦人靴全体としては市場が縮小する中、スニーカーを中心としたカジュアル志向、履き心地重視の機能性重視の業界の潮流にしっかり適応できていることに改めて唸らされました。
上場当初(当時、スニーカーのラインナップは極めて貧弱でした)とは、扱う商材のバラエティが全然違いますね。
決議事項は以下の通りです。
- 取締役(監査等委員である取締役を除く。)3名選任の件
- 監査等委員である取締役1名選任の件
- 会計監査人選任の件
- 退任取締役に対し退職慰労金贈呈の件
(10:43)
質疑応答(1)
(理解促進のため、構成・内容には若干手を加えています)
回答は基本的に肖社長からでした。
一回につき質問は一問としていただきたい旨のご要望がありました。
【質問1】
初めて参加する。
何十社と参加してきたが、他社との比較・印象を含めてお話をする。
・今の時代、指名の際は個人情報保護法の観点から受付番号だけで個人名は不要という総会が大半。次回から名前を名乗らせるのは止めた方がいい。
・冒頭で定足数を満たしているとのことで株主数・議決権数を明示されなかった。これには疑問符が残り、他社同様提示すべきと考える。
・皆さまのお手元にはペットボトルの水があるが、我々にはいただいていない。多くの会社では水・お茶など配られるが、どこを向いて仕事をしているかわからない。経費節減で出さないのなら、檀上にいる方々の分も撤去すべきだと思う。他社の状況を知り、顧客を見て仕事をして欲しい。
以上、指摘させていただき、質問させていただく。
今期の為替レートはどのくらいを見積もっているか?
⇒
まず、私たちの設営に不備があったことは申し訳なく思う。
色々とご指摘のように、他社のやっていることを踏まえ、私たちのやれることを考え、これからの運営を改善していきたい。
4つお話をいただいたが、3つがご指摘で、ご質問は1つということでお答えさせていただく。
為替については説明をし書類にも書いている通り、「100円」(この瞬間、周囲の役員がびっくりされていましたが、質問者が聞き返した際には「150円」と言い直されました)で予算を作っている。
→ 個人的には、指名の際に受付番号だけにしていただければ、その他のことにはリソースを振り向けなくてもいいかなという気がします。
【質問2】
米中相互関税に御社に与える影響について教えていただきたい。
特に中国の協力工場は米国に輸出しづらい状況が発生することと思うが、普段から協力工場とコミュニケーションを取る中で、向こうは今回の件をどのように見ているのか?
協力工場の経営がまずい方向に行きかねないこと、あるいは逆に(単価が下がることで)御社にとってやりやすい状況が発生することも考えられるが、その辺りの情報をいただきたい。
(私からの質問です)
⇒
4/2からの相互関税で、私たちの仕事にも色々と影響が出ている。
靴業界の工場から話を聞く限り、米国に対しての輸出はすべて停止している。
一部の工場は他の仕事を取るために値下げに動いていることも事実。
私たちがつきあっている工場は大半が日本への輸出がメインなので、それほど影響は無い。
ただ、技術者がなかなか採りにくかった地域でも米国向けの工場の人員が余るため、よりいい人材が手頃な賃金で採用できることはプラスになると思っている。
服についても、米国向けの仕事が急に減ったことから、素材についても値段が下がっていると聞いている。
まだ一ヶ月の話ではあるが、これからの私たちの商売に関しては靴・服ともプラスの要因と見れる。
ただ米国に一番輸出しているので、生産の基盤、下請けとか材料屋とかが無くなってしまえば、将来的に影響が出る可能性はある。
今の時点ではプラスの方が大きいと思っている。
→ とりあえず当面の業績にはプラスに働きそうです。長期的に産地としての生産基盤が維持されるかどうか、気にしておく必要はありそうです。
【質問3】
円安が業績に重くのしかかる中、株式分割、2回の株主優待拡充といった施策で株価を支えていただいたことを頼もしく思い、その手腕に驚かされた。
さらに驚いたのは、(優待拡充の)次の日の晩御飯でおかずが一品増えたこと。
家内も相当喜んでいる。
(経営理念にある)「いつでも想像以上」を今後ともお願いしたい。
質問は、セグメント情報においてアパレルのセグメントが新たに設けられたが、アパレルについて今後どのように伸ばしていくのか、夢や期待を語っていただきたい。
⇒
昨年の私たちの具体的な取り組みについてお言葉をいただき、ありがとうございます。
今年の4月に31 Sons de mode(以下、「トランテアン」)というブランドを買収し、これから再生していきたいと思っている。
2年前にMISCH MASCH(以下、「MM」)という似たようなテイストのブランドを買収し黒字化したが、今回についてもできるだけ今年度中で黒字にしたい。
前半の春夏商材は、先方が発注したものなので、正直今のところは苦戦している。
秋冬に向けて私たちの企画と生産も一緒になってやっていく。
売上・利益が悪くなるブランドの似たような傾向として、なかなか発注ができない、発注できても売れ筋について補充がしにくいということがある。
私たちは2回目でやり方も分かってきたが、しっかりと売れるものはある程度在庫を積み増し、積んだ後で売れ筋は必ず出てくるのでそれをどう作れるかが鍵。
既にMMで一緒に組んでいるメーカーはこの2年でだいぶ売上が伸びているし、私たちの発注もメリハリがつけられるようになった。
シーズンの3~4ヶ月前から発注し、シーズンに入ってもトレンドの商材を発注し、売れたものをできるだけ私たちの納期に合わせてやってもらっている。
今回の新しいブランドについても、MMをやっている工場から「ぜひ一緒に仕事がしたい」というお話をもらっているので、秋冬から企画の質と単価、追加生産のスピードが今よりは良くなると思っている。
ここまでが生産と企画の話。
次にネット販売について。
なかなか既存店で売上が上がる時代ではない。
今回のブランドも、新宿・札幌・福岡・大阪といった「メインの場所」に出店している。
そのブランド力をネットで最大限に発揮し、いずれは服のブランドの売上の半分をオンラインで取りたいと思っている。
出店はできるだけ抑えつつ、メインの場所できちんと展示できてサービスができるということを表現しながら、稼ぐのはZOZOなり楽天なり自社公式オンラインなりでという形。
and STも靴同様、アパレルでも出店できればいいなと思っている。
新しいことに挑戦しているし、1回目よりはやり方も分かっているので、株主様の期待に応えられるようにやっていきたい。
→ 生産面でMMとのシナジー効果が得られそうなのは大きいですね。時代に即したネット販売に対する考え方も改めて確認することができました。
【質問4】
(質問3を受けて)生産体制について、追加発注がある程度自在にできるようになるだろうというお話だった。
靴に関しては閑散期にはベーシックなものを作っておき、需要期に追加発注ができるようにラインを確保してもらうというのが工場との関係の結び方であったと思うが、アパレルの生産量が大きくなっていった場合にも同じような形をとっていくようになるという理解で良いか?
⇒
例えばウールのコートで3万円くらいの商材は、大半が材料費用になる。
店舗数が少なく発注できる枚数が限られるので、材料も仕入する時に、特注の資材として100%のウールで厚さとか重さを指定しなければならず、なかなか大きないい会社はつきあってくれず、つきあってくれたとしても非常に高くなる。
私たちは加工している服屋とではなく、初めから中小メーカーが発注している先、つまり資材屋と話をする。
(MMでは)1,000mで5,000m分の単価での発注ができないかということをやっていて、当然最初はできないが、1年目はできるだけ発注し、これからもどんどん発注するよと言ってきた結果、昨年はだいぶ下げていただき、また下がった分、いつもの倍以上発注した。
結果、1,2月のセール時にはいい材質のもので50%オフをやったところ結構売れたし、本来は50%オフをやると利益は無いはずなのだが、材料代が下がったことによりトントンに持っていけるようになった。
新しいブランドも同じ素材を使うので、MMで2年間かけて下げていただいた材料を初めから使うことができる。
単に人件費を下げるということではなく、規模を取りにいってリスクとコストを下げられるのが私たちの得意な部分。
これからも先に発注できる、あるいは後から発注が続く、増えていくということを信用していただかなければならないと思っている。
この1年間、ちょっとずつ伸びてきており、外から見たら使いたい、付き合いたいブランドのはずだと思うので、これからも成長させていきたい。
→ スケールメリットの享受につなげるためのノウハウが蓄積されているように感じました。
(続く)



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