先日、鹿子木健『なぜ金融の勝者はいつも同じ顔ぶれなのか』をご紹介しましたが、そこには市場で「生き残る」ための知恵がちりばめられていました。
読んでいるうちに、「生き残る」こととは、すなわち「負けない」ことだと思い当たり、続いて手に取ったのがこちらの本です。
著者は20年間無敗(真剣勝負の場で生活できないほどの大敗を喫することなく、常に勝ち越し続けたという意味)を貫いた麻雀界のレジェンドなのですが、株式投資の世界に身を置き、また「しなやかさ」を高めていきたいと思っていた自分にも大変刺さりました。
(鹿子木さんの本と続けて読んだのも効果的でした。)
「勝ち」ではなく「負けない」を目指す理由
投資をしていると、数字としての結果が出てくるだけに、「もっと勝ちたい」「もっと増やしたい」という欲がいつの間にか心の中心に居座ってしまうことになりがちです。
でも、いい歳してまでそんな欲を抱き続けたり数字の大きさを誇ったりすることは、人としてみっともない、品が無いと思いますし、自分がそうなってしまわないための拠りどころが欲しいと考えていました。
そんな自分にとってこの本は、
ー 勝ち続けることは、そもそも自然の摂理に反している ー
という大きな気づきと精神的支柱を得られる本となりました。
「勝ちたい」は欲、「負けない」は本能
本書の核心はここにあると思っています。
- 「勝ちたい」=「欲」、よって限度がない
- 「負けない」=「本能」、よって線引きができる
そもそも自然界や動物は「勝ちたい」とは思っていません。
生き残るという「本能」のために、必要なときだけ戦い、必要以上の争いはしない。
自ずと線引きがなされることになります。
一方、「欲」にまみれた人間は、その限度を設けることがなかなかできません。
もっと勝ちたい、もっと増やしたい。
それが不必要なリスクテイクに駆り立てられることへとつながっていくのです。
次回はこのことに関して、投資に即して考えていきます。
(続く)
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