ここ数年の話なのですが、雑誌やネット関係の「個人投資家インタビュー」をお受けすることに対して苦手意識が生まれてしまっています。
なぜそうなってしまったのか、自分でもピンと来ていなかったのですが、他の個人投資家の方のインタビュー記事を見ていてはたと気付きました。
そこでの主役・主語が「私」だからだと。
「私は、〇円資産を増やした」
「私は、こういうテクニックを使って儲けた」
これらは少なからず腕に覚えがある「トレーダー」に典型的な思考や発言であって、「投資家」のそれとは違うという印象を持っています。
一方、「投資家」にとっての主役・主語は「企業」になると思います。
「この企業は、こういう社会課題を解決している」
「この企業は、そのことによってこれだけの収益性を持つに至っている」
投資家はそれぞれの方法で価値創造を続ける企業を陰で支える立場であって、主役にはなり得ないし、全然偉くもないという感覚を私自身は持っています。
そして、雑誌やネットで求められているのは「トレーダー」なのであって、自分がそこにいるのは場違いなのではないかというモヤモヤ感を、どうしてもぬぐえなくなってきたのです。
昔と変わったのは、おそらく自分の中での「トレーダー」的要素が段々と薄れ、「投資家」的要素が強まってきたからだと思っています。
きっかけはコロナ禍です。
外部環境の急激な変化に投資先の何社かが苦しめられているのを見、また物色される株の属性も大きく変化したことによって、私自身、「トレーダー」として対応していくのか、「投資家」として支えていくのか、選択を迫られる時期がありました。
自分がどうありたいかを考え、その結果として後者を選択したことで、主役・主語も変わっていくこととなりました。
自分自身の資産の増減に関して口にすることがほとんどなくなったのも、そのためです。
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コメント
主語が企業ではなく自分になることに対する違和感、
なるほど、同感です。
雑誌などが求めているのが、
トレーダーであるという話、
たしかにそうなのでしょうね
投資家として、
企業に長期で応援しているだけであり、
主役はあくまで企業であり、その社員たちだと思います
投資家とは、目立たなくていいという性でないといけないのでしょうかね
なんとなく目立とうとしない方がフラットな気持ちでいられるので、長期投資の場合はうまくいく気がします。