お風呂に向かいます。
実はこちらは大涌谷に一番近い、100%源泉かけ流しのお宿でして、大涌谷温泉の蒸気造成混合泉から引き湯をしています。

内湯が男女別に一つずつ。
小さなお宿ということもあり、滞在中、他のお客さんと被ることはありませんでした。
窓が開けられているのは湯温の調整のためで、加温加水もされず、ダイレクトにお湯が注がれています。

眺めは部屋から見る景色とほぼ一緒で、右端にうっすらと「大」の文字が見えます。

美しい濁り湯と、わずかに漂う硫化水素臭。
泉質は、酸性-カルシウム・マグネシウム-硫酸塩・塩化物泉(ph2.1)。

浴槽に入って腰かけると、ブワッと白い湯の花が舞います。

こちらが素晴らしいと思ったのは、その鮮度もさることながら「味」です。
レモンのような酸味がありながら、エグ味がほとんど感じられず「美味しい!」と思えたほど。
お肌にも優しく、お湯そのものが魅力的で何度も入りました。

夕食です。
席は衝立で仕切られているので、一人でも周りの目は気になりません。
お供は「強羅ブリュワリー」の濁りも特徴的な「HAZY JUICE」。
グレープフルーツの香りが駆け抜ける、爽やかで飲みやすいクラフトビールです。
キーホルダーが寄木細工(箱根の伝統工芸品)であることを、ここで気が付きました。

京都出身のオーナーのお宿らしく、前菜はおばんざい風。
寄木細工のお盆と盛り付けが華やかで美しいですね。
信田巻き、鴨ロース、田楽、鶏のフリッター、きのこの天ぷらなど。
赤いのはミニトマトではなく卵の黄身の燻製で、「黄身水晶」と教えていただきました。


メインは、豚葱しゃぶ。

薬味は、柚子胡椒、もみじおろし、焼き葱味噌。

当館のオススメは、京都の黒七味。
痺れるような山椒の主張が強めの濃い風味なので、少しずつ使います。
こうして改めて見ると、あちこちで寄木細工が使われていますね。



とても柔らかくて甘みも感じられるような上質なお肉。
さまざまな味変も楽しめて、幸福感がハンパないです。

締めは、ツルツルのおうどん。

肉をくぐらせた鍋のお出汁がよく効いていて、美味しいです。

デザートはチョコレートアイスと、アプリコットのケーキ。
温泉宿では物量で攻めるようなスタイルの夕食も少なくないですが、こういった感じでシンプルな食材をじっくり味わえるスタイルもいいですね。
(私は後者の方が好みです)
ごちそうさまでした。
《1日目:9/26(金)の旅程》
沼津 11:40ーJR東海道本線→11:59 熱海 12:06→12:27 小田原 12:55ー伊豆箱根バス J03系統→13:44(ただし約40分遅れ)大涌谷ー箱根ロープウェイ→早雲山
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